「人魚の眠る家」は価値観を問う娯楽作品だ

東野圭吾のヒューマンミステリーを映画化

11月16日公開予定の『人魚の眠る家』。篠原涼子の熱演は注目に値する(東洋経済オンライン読者向け試写会への応募はこちら) ©2018「人魚の眠る家」 製作委員会

愛するわが子は医師から「脳死の可能性が高く、回復の見込みはない」と診断される。だが母は、なんとしても娘を生かし続けようと誓った。たとえそれが神の領域に踏み入る行為だったとしても――。

11月5日に独占試写会を開催します(上記バナーをクリックすると応募画面にジャンプします)

東野圭吾といえば、多くの業界関係者が映像化を熱望し、原作争奪戦が繰り広げられるベストセラー作家。そんな彼が「こんな物語を自分が書いていいのか? 今も悩み続けています」と振り返るほどに、書くことに苦悩し、もがきながらも紡ぎだした作品が、作家デビュー30周年記念作品『人魚の眠る家』である。

それゆえに、「この物語を映画化したいという話を聞き、驚きました。この重たいテーマだけは敬遠されるだろうと予想していたからです」と告白する東野だったが、スタッフ・キャストの丁寧で繊細な映画作品作りに感銘を受けて、「間違いなく一級の娯楽作品となっていた」と感じたという。

娘の脳死を受け入れるべきか

この物語は、離婚寸前の仮面夫婦のもとに、「娘がプールでおぼれた」という知らせが届くところから始まる。愛するわが子は意識不明のまま、回復の見込みはないと診断される。目の前で健やかに、しかし深く眠り続ける娘を前に、彼女を生かすべきか、それとも脳死を受け入れて臓器を提供するべきか。夫婦は究極の選択を迫られる――。

過酷な運命に翻弄されながらも、狂気と紙一重ともいうべき行動でただひたすら子どもを守り続ける母親・播磨薫子を演じたのは女優の篠原涼子。彼女自身が2人の子どもの母親であるだけに、本作の台本を読んだ時は感情移入をしてしまい、目が腫れてしまうほどに泣きはらしたという。

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