押さえておきたい「損しない不動産の買い方」 不動産購入、現場営業マンは「敵」?「味方」?

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不動産を買うとき、営業マンの話を信じるべきだろうか(写真:Fast&Slow / PIXTA)

ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢です。夫婦で4部屋の不動産を持ち、不動産の営業経験もある私ですが、近年はもっぱら友人や公式LINE@にいただくご相談へのお返事くらいで、「不動産取引のリアル」からは離れていました。

しかし、このところは不動産への興味が再び高まり、東京都内を中心に、新築・中古の不動産業者さんにお話を聞いたり、物件の見学をしたりしています。そこで今回は不動産を中心に営業担当者とのおつきあいの仕方についてお話をします。

不動産こそ現場に「超詳しい」担当営業者の話を聞け

もし読者の方で不動産の購入を考えている人はもちろんですが、そうでなくても、直接現場の営業の方からお話を聞くだけでもお勧めです。やはり不動産の勉強になるし面白いからです。現場に行けば、例えば注目している地域のここ数年での市場評価の変化や、注目物件のその地域全体から見たときの立ち位置、さらには修繕積立金が建物全体でいくら貯まっているかなどまで聞くことができて、純粋に理解が深まりました。

ある地域の不動産業者に行くと「この物件の管理組合の総会は毎年何月頃行われているので、次回はもうすぐ、恐らくこのあたりの修繕計画が議題になるのではないでしょうか」といったお話まで聞かせてくれたときには、一体どこまで入り込んでいるのかと感動すら覚えました。

できる営業担当者であれば、特定の物件に対しては複数人から問い合わせがあり、繰り返し尋ねられる質問も踏襲され、その営業所に蓄積していきます。また、主な買い手である個人が自分のお財布を開けるかどうかというシーンに対峙しているため、本当に買うつもりでいろいろと他の物件と比較している買い手の「目線の一番近く」にいると言えます。

個別での住宅ローン承認情報などは、時期や時流の影響も受けることからやはり不動産の営業の現場での情報が大切です。保険の現場でも同じです。「持病がある人もこの商品だったら加入できる」といった事例は、やはり商品を販売している人が一番詳しいです。そう考えると、商品を売っている人(営業)は、やっぱりリアルタイムの情報をたくさん持っています。

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