福井並行在来線、特急存続で7億円減の危機

2023年春の北陸新幹線敦賀開業後を試算

特急サンダーバード(写真:福井新聞)

2023年春の北陸新幹線敦賀開業後の並行在来線を巡り、福井県は9月11日の県議会予算決算特別委員会で、現行の特急全てが福井駅まで乗り入れた場合、並行在来線を運営する第三セクター会社の収入が年間約7億円減少するとの試算を明らかにした。JR貨物が貨物列車を走らせる際に払う「貨物線路使用料」が減るのが要因という。仲倉典克委員(県会自民党)への答弁。

県の収支予測調査によると、開業初年度に当たる2023年度の収入32億9000万円のうち、貨物線路使用料は17億8000万円を占めている。

使用料は、旅客車両と貨物車両の線路の利用率で算出する仕組みになっている。このため、特急乗り入れで旅客の運行本数が増えると額は目減りするという。理事者は「利用の多い時間帯に絞って特急を運行させるなどすれば、減少額はかなり縮まると考えられる」と述べた。

県民の利便性をどう実現するのか

これに対し仲倉委員は特急ではなく、関西方面から敦賀まで来ている新快速を福井まで延伸させることを提案。JRに運行を委託する特急ではなく、新快速を三セクが運行することで増収が図れるとした。理事者は「県民の利便性をどう実現するのがよいのか整理して進める必要がある」と述べるにとどめた。

敦賀開業後の利便性向上策を巡っては、国がフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)導入を断念したことで、県は8月にFGT代替策の実現を国に対して要望。具体策の一つとして、特急乗り入れを盛り込んでいる。

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