「ペルソナ5」のゲーム性に映る人生の広がり そこに海外RPGとは異なる自由度がある

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そのゲーム性には奥深さがある(写真:アトラス公式HP)
物心ついたときからゲームと付き合い続けてきた筆者が、その長いゲーム歴から最新作や過去の名作までを掘り起こして語り尽くす連載。今回は、2016年にPS3、PS4専用ソフトとして発売された『ペルソナ5』。実は今年9月6日に新価格版が発売されたばかりだ。

『ペルソナ5』は発売から2年が経っても中古ソフトの販売価格が5000円以上の値をつけており、根強い人気がうかがえる。9月6日に4980円の新価格版が発売されたので、今後は中古価格も落ち着くだろう。

「2年前のゲームに5000円?」と思うかもしれないが、ぜひ一度プレーしてもらいたいと個人的に思う作品に仕上がっている。

ここから先、ゲームを解説、論評するうえで、必要最低限のネタバレがあることをお許しいただきたい。ネタバレを避けたい読者はこれ以上、読み進めないようにお願いしたい。

主人公は転校を余儀なくされた男子高校生

ゲームの舞台は現代の東京。主人公はある出来事に巻き込まれ、傷害事件の前歴をつけられてしまい、保護観察処分を受けることになった男子高校生だ。

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主人公は地元の高校を退学、転校を余儀なくされ、実家から離れて四軒茶屋の喫茶店の2階で暮らすことになる。そして主人公は転校先の学校に通うことになるが、初日の登校時、ひょんなことからガラの悪そうな金髪の生徒と出会い、学校まで案内してもらうことに。そして学校に着くも学校のはずの場所が中世の城のような姿になっている。怪しみながらも中に入ると鎧甲冑をまとった男に捕まり、牢屋に閉じ込められてしまう。

そこにいたのは元・オリンピック金メダリストでバレー部を全国大会へ導いている体育教師、鴨志田の姿だった。金髪の生徒を執拗にいびる鴨志田と手下の甲冑。その時、主人公の中に抗いようのない怒りが生じ、主人公は「ペルソナ」の力を手に入れ手下を一蹴、鴨志田を牢屋に閉じ込めると、途中で出会った人語を話す謎の猫(?)と一緒に、城からの脱出ルートを探るのだった。

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