ルノー「メガーヌR.S.」最新進化は何が凄いか ニュルFF最速のシビックタイプRと何が違う

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5ドアボディとなったルノー メガーヌR.S.(筆者撮影)

“スポーツカーの聖地”と言われることもあるドイツのニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)は、多くの市販スポーツカーがラップタイムを計測し、その数字をパフォーマンスのアピールに使っていることでも知られている。

なかでもライバル同士の競争が激しいと思われるカテゴリーが、市販FF(前輪駆動)車だ。

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ここではルノーの「メガーヌR.S.(ルノースポール)」の初代モデルが、2008年6月にまず8分17秒という記録をマークすると、3年後にはモデルチェンジを経た新型が8分7秒97を記録。この時点では独走状態にあった。

そこへ殴り込みをかけたのがVW(フォルクスワーゲン)グループに属するスペインのセアト。2014年3月にVW「ゴルフGTI」と同クラスの「レオン・クプラ」が7分58秒44と、8分切りを達成したと発表した。

ラップタイム更新のデッドヒートが繰り返される

ルノーは黙っておらず、わずか2カ月後、メガーヌR.S.が7分54秒36を叩き出す。ところが2015年3月になると、新たなライバルが登場した。ホンダ「シビックタイプR」がそれで、7分50秒63で記録を更新した。

その後は2016年4月にセアト・レオンに代わって挑戦したVWゴルフGTIが50秒の大台を切る7分49秒21をマークし、同年12月には7分47秒19に更新したものの、2017年4月には現行シビックタイプRが7分43秒80で抜き返した。

セアトは記録保持の期間が短いし正規輸入されていないので、メガーヌ、ゴルフ、シビックの3車で比較すると、いずれも欧州ではCセグメントに属し、エンジンは2L直列4気筒ターボであるうえに、アタック車両のトランスミッションが3ペダルの6速マニュアルだったことが共通する。

タイムアタックの車両はリアシートを撤去していたことも一致している。メガーヌとゴルフはそのために台数限定ではあるが専用車種を販売し、メガーヌは同等の車種が日本にも導入されたが、シビックは5ドアだったこともあり、そういう仕様を設けないなかでのチャレンジだった。

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