大塚家具、無借金でも自主再建が難しい根因

3期連続で大幅赤字に、「提携先交渉」も難航

8月7日に業績予想の大幅下方修正をした大塚家具。東京の新宿ショールームの賃料は年間十数億円に上るとみられ、同社の経営を圧迫している(撮影:今井康一)

かつて700億円超の売り上げを誇り、約20年にわたり無借金経営を続けてきた高級家具大手が、自力で生き残ることはほぼ困難になった――。

中高価格帯の家具を販売する大塚家具は8月14日の午後、2018年12月期の中間決算を発表する。それに先立ち同社は、8月7日に業績見通しを下方修正した。期初に見込んでいた通期で2億円の営業黒字予想から一転、51億円の営業赤字に転落する見通しとなった。

甘かった売上高の見通し

大幅な下方修正を余儀なくされた背景には、期初時点での売上高見通しの甘さがある。同社の売上高は2003年の約730億円をピークに徐々に減少傾向となり、特に2015年に勃発した、創業者の大塚勝久氏と娘で現社長の久美子氏との間での経営権争奪をめぐる騒動以降、客数の落ち込みが激しくなった。

それでも会社側は客数の下げ止まりや、法人営業の伸びを考慮して通期売上高を456億円(前期比11.2%増)と予想。だが今年1月から7月までの店舗売り上げは、想定を大きく下回る前年同月比10~20%前後の減少が続き、売上高の計画を376億円(同8.4%減)に修正せざるをえなくなった。

大塚家具が得意としたたんすやベッドのまとめ買い需要は時代の流れとともに減少し、ニトリなど安価な独自企画商品を展開する競合の攻勢も激しい。苦戦の理由として久美子社長はお家騒動によるブランドイメージの低下も挙げていたが、業界関係者の多くは「それだけでこの落ち込み様は説明しきれない」と首をかしげる。根本的な要因はむしろ、新鮮味に欠ける店頭の商品ラインナップと、営業力の低下にある。

ここ数年は固定費削減の一環で閉店や店舗面積縮小を進めてきたが、その際に重くのしかかったのが商品在庫だ。売りきれなかった古い展示品の多くが、継続営業する店舗に押し寄せ、売り場スペースに限りがある中では仕入れも最低限に抑えざるをえない。その結果、最新のトレンドやライフスタイルに沿った商品が少なくなり、店舗の展示自体が時代遅れの印象を与えていた。

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