「見えない財産」に無頓着な人の残念な思考 メルカリが変えた「おカネのルール」

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セカンダリーマーケットを活用する本当の意味とは?(写真:Sean_Kuma/iStock)
近年、メルカリやヤフオクなど、個人同士でモノを売買できるサービスが人気を集めています。要らなくなったものを売買できる便利なサービスといえますが、実は、個人の資産形成にも大きな影響を与えるという事実に多くの人が気づいていません。
富裕層の資産マネジメントを熟知し、『稼ぐ人が実践しているお金のPDCA』を出版した著者の冨田和成さんが、「リターン」という概念からセカンダリーマーケット(中古市場)を活用する本当の意味を解説します。

50万円と8.5万円の腕時計、どちらを買うべきか?

近年、メルカリやヤフーオークションなどセカンダリーマーケット(中古市場)が急成長しています。そのおかげで、個人のさまざまな資産にいくらの価値があるか可視化され、一般の人でも気軽に資産を換金できる時代となりました。これらの資産を売却すれば、不足している金額の穴埋めにも使うことができます。

では、一般の人が売却可能な資産にはどんなものがあるのでしょうか。たとえば、iPhoneを使っているのであれば、相当古い機種でない限り、売却可能資産と見なしていいでしょう。その他、PCや古本、腕時計なども売却可能資産です。要するに、身の回りの物品で、広く世の中で使われているものはすべて当てはまります。

セカンダリーマーケットの発達により、「リターン」という概念に触れる機会も今まで以上に広がっています。セカンダリーマーケットが充実してくると、あらゆるモノに値段が付くので、個人の資産が可視化されやすくなります。

セカンダリーマーケットにおいて、本当に価値があるモノが評価されていくようになるのです。稼ぎ力が高い人は、これからセカンダリーマーケットを大いに活用していくことになるでしょう。

例を1つ紹介してみましょう。50万円のロレックスと8万5000円の国内メーカーの時計があったとします。どちらかを購入しようと思いますが、2つを比べたとき、いったいどちらを購入したほうがより多くのリターンを得られるでしょうか。

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