女性が「35歳からの自分」を受け入れるヒント 大草直子さんが語る「選択と決断」

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大草直子さんが語る「40代からのファッション」とは?(撮影:梅谷秀司)
ある朝、鏡に映る自分の顔がとてもくすんで見えたとき、今まで定番だった色の洋服を試着したのに似合わなくなっていたとき。「あれ、今日はちょっと顔色が悪いな、体調が悪いのかな」と感じたものが、気づけば、毎日続くようになってくる。
そんな自分自身の変化を感じ、何を着たらいいのか、悩み始める30代半ば以降の世代。今までと同じ服だと若作りに見えるし、だからといって地味な色を着たら、“中年のオバさんオジさん”の出来上がり……。何を着ても似合う時代が終わったアラフォー世代は、自分に似合う洋服をどのように見つければいいのか。
人気スタイリスト・エディターである大草直子さんも、35歳からの10年間、自分の変化に悩んでいた一人。長いトンネルの中で試行錯誤を重ねながら見つけた「素敵に見える法則」を聞いてきた。

「変化した自分が永遠に続く」という現実を受け入れる

――周囲を見ていると30代後半あたりに「以前の自分とは確実に違う!」と認識する人が多い気がします。大草さん自身が“変化した自分”を感じたのはいつ頃でしたか?

予兆があったのは、30代半ば頃だったと思います。今日はちょっと調子が悪いのかな、なんだか疲れているのかな、と感じていました。

でも、「あぁこれは今日だけの一時的な疲れというわけではなく、歳を重ねたことによるものなのだ」とハッキリ認識したのは38歳頃。ちょうど第3子の出産を終えてすぐ、仕事に復帰した頃でした。

今になって思えば、自分という素材が変化したのだから、その料理法(コーディネートの仕方)を変えなくちゃいけないのは当たり前のことなんですけど、最初は受け入れられませんでしたね。

自分が変わったことに対して、罪悪感を覚えたり、残念な気持ちになったりするのは、日本人女性に多く見られる傾向だと思います。年を重ねることでの変化を、恥ずかしいとか、悪いとか、みっともないとか、マイナスな感情を持ってしまうんですね。

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