あの新宿アルタに登場した「中高年店」の勝算 40代以上向けのアパレル専門店がオープン

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6月22日に新宿アルタの1階にオープンしたドゥクラッセの旗艦店。店内にはグループ展開するフィットフィットの靴売り場もある(記者撮影)

「アルタ前に集合ね」――。東京・新宿で待ち合わせをする際に、多くの人が一度は口にしたことがあるフレーズだろう。

渋谷のハチ公前と並び、待ち合わせスポットの定番として有名な新宿アルタ。JR新宿駅東口の目の前という好立地にあり、建物前には昼夜を問わず多くの若者が行き交う。その新宿アルタの“顔”ともいえる1階のほぼ全フロアが、中高年向けアパレルブランドの大型旗艦店に生まれ変わった。

知名度アップへ東京で勝負

6月22日、40代以上をターゲットとした婦人服・紳士服ブランド「DoCLASSE(ドゥクラッセ)」は、新宿アルタ1階に同ブランドとして最大面積となる大型店をオープンした。開放的な空間に色鮮やかなトップスやパンツ、ワンピースが並べられ、店舗の奥にはグループ展開する靴ブランド「fitfit(フィットフィット)」の売り場もある。

開放的な店内には中高年層をターゲットにした色鮮やかなワンピースやパンツが並ぶ(記者撮影)

2007年にカタログ通販からスタートしたドゥクラッセは、2011年の日比谷シャンテへの出店を皮切りに、現在は45店舗(新宿アルタ店含む)を展開。「まだ知名度が低い。大阪では大丸梅田店への出店がうまくいったが、東京でも勝負するときだと思った」。創業者の林恵子社長は、新宿アルタに大型店を出店した狙いをそう語る。

林社長は広告代理店勤務や米国の通販アパレル会社の日本支社長を経て、48歳のときにドゥクラッセを立ち上げた。「長寿国の日本では、中高年層も若く元気に生きられるようにすることが大きな課題。こうした方々に心意気を売りたいというのが起業の出発点だった。40代を過ぎると体のラインは崩れてしまうが、洋服で補正できれば若々しく見られるし、そういうニーズがあると考えた」(林社長)。

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