日本とフランス、夕食の風景はこんなに違う 夕食は「家族の絆」を深める最適な場だ

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フランスと日本の夕食の風景はどう異なるのか?(写真:monkeybusinessimages)
日本でよくある夕食の風景、というと、子どもとお母さんだけが食卓を囲んでいる風景です。お父さんは、というと、残業なのか、飲み会なのか、その場にいないこともしばしば。
しかし、フランスでは夕食は家族全員がそろって話をする重要な場だとか。今回は、フランスに住む日本人女性のくみと、日本に住んだ経験を持つフランス人男性のエマニュエルが、日本とフランスにおける家族での過ごし方について語り合いました。

家族そろって夕食を食べることが超重要

エマニュエル:フランスでは家族の形が多様だってことはくみも知っているよね。一般的な結婚関係、簡略的な「PACS(パックス)」、事実婚、シングルマザー、ファーザー、再婚同士のカップル、同性婚などいろいろな形の家族があって、フランスの家庭をひとくくりで語るのは簡単ではないんだ。それでも、どんな形の家族であったとしても、日本の家庭と大きく違う共通点というのはいくつかあると思うんだ。

くみ : そうね、フランスでいろいろな家族のあり方に触れるにつれて、日本とだいぶ異なるということに私も気付いて、びっくりすることも多かった。

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エマニュエル:たとえば食事、特に夕食なんかがそうだね。フランスは日本と同じように食をとても大切にしているけれど、大きな違いは、家族そろっての夕食の重要性なんだ。フランス人にとって夕食の時間は、両親と子ども、そして夫婦にとっての大切なコミュニケーションの時間になっているんだよ。僕の実家では毎晩20時きっかりに家族そろって夕飯を食べていたんだけど、くみの家はどうだった?

くみ:うちは、そういう意味では日本でも特殊だったと思う。父はサラリーマンだったけど、私も実は高校卒業するまで、毎晩19時〜19時半には家族そろって食卓を囲んでいたの。当時はそれが当たり前だと思っていたけれど、今思えば、日本の一般的なサラリーマン家庭の夕食とちょっと違っていたと思う。

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