猫好き限定!賃貸「ねこのいえ」を見に行く

ペットシッターをする一級建築士が考えた

いしまるさんの住まい兼仕事場スペース。こちらも「ねこだな」を伝って梁の上に猫が登れる仕組み(写真撮影/片山貴博)

「3匹まで」OKの理由は、猫のことを考えた結果

――「平井ねこのいえ・奥のみぎ」で一緒に暮らせる猫を最大3匹までにしているのはどうしてですか?

「猫は4匹以上になると、猫同士の仲がなかなかうまくいかないと言われています。仲間はずれのような猫がでてきやすくなるのです。もし、4匹以上の場合でも猫同士が仲良しでしたら、入居のご相談にのります」

いしまるさんのお宅にある窓の格子のスキマは幅3cm。3.5cmの幅では小柄な成猫が間を抜けて脱走することがあるそう。猫と家に詳しい、いしまるさんならではの工夫です(写真撮影/片山貴博)

古い家は楽しんで住める人にはおすすめ

古い建築が好きで、ご自分でもその活用方法を実践してきているいしまるさん。続いて、築60年という古い家ならではの魅力についても聞いてみました。

――大家さんから借りた古い長屋をDIYして貸し出しているんですよね。

「大家さんに許可をいただき、自分たちで改装しています。住まい兼仕事場の『平井ねこのいえ』もDIYです。漆喰やペンキを塗るだけでなく、天井をあげる際には寒さ暑さ対策として屋根面に断熱材も入れています。DIY前と印象はかなり変わりました」

――いしまるさんが感じる、古い家の魅力とはなんでしょうか。

「落ち着きますよね。和の住まいは窮屈な感じもないですし、猫たちと目線が近くて仲良くなりやすいのも魅力の一つです。畳でごろ寝すると、必ず猫たちがお腹に乗ってきますよ。この家は築60年になりますが、古い家は放っておくと失われてしまいます。自ら住むことで、まず活かしています。昔ながらの木製建具や下見板張りなどは、私にとってはかけがえのないものです。いま、これを建てようと思っても簡単ではありません。温度の調節など、古い家は住む側に少し適応能力が必要ですが、その点を楽しめる方にはおすすめしたいです」

いしまるあきこさん。「ねこのいえ」シリーズのほかにも、「中銀カプセルタワービル」でシェアオフィスを企画・運営するなど、古い建築を活かす活動に取り組まれています(写真撮影/片山貴博)
いしまるさんは5匹の猫と暮らしています。取材時にも近くにきてくれるほど人懐こく、とてもリラックスしていました(写真撮影/片山貴博)

筆者も賃貸住宅で猫と暮らしていますが、猫と人が快適に長い時間を共に暮らすには、互いにストレスのない環境づくりと工夫がかかせません。自ら野良猫の保護活動に取り組むなど、多くの猫たちと触れ合い、暮らすいしまるさんのお話は、猫が好きというだけでなく、猫のことを知り、どうしたらお互いが快適に暮らせるかを気づかせてくれるものでした。

●取材協力
・いしまるあきこ
・猫と楽しく暮らせる賃貸住宅「ねこのいえ」
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