完璧な生活を求めすぎる人は自分も子も壊す

日米とも「失敗しない」はどのみち無理だ

親の全力のサポートは子どもが自分でものごとを解決する力を奪う(写真:laflor/iStock)

アメリカで使われはじめ、今や日本でもしばしば目にするようになった感のある過剰な子育てスタイル、ヘリコプターマムの話をつづけます。

ヘリコプターマムは、子どもの習い事から交友関係、進学・就職まで、行く先々に先回りして子どもたちを失敗や挫折から隔てようと力を尽くす。その姿は子どもの頭上にホバリングして付いて回るヘリコプターそのもの。母親の知力・体力・財力を使っての全力のサポート、ではあるのだが、子どもから自分でものごとを解決する力を奪う。そのスキルを養うことのできる最良の時期であるにもかかわらず。

根底にあるのは

根底にあるのは母親たちの「オーバーアチーバー」体質だ。

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

オーバーアチーバー(行きすぎた達成を求める人)は、80点とれば合格、90点以上はAですよ、と言われているのに、100点、いや120、150点くらいとらないと気がすまないタイプの人たち。95点で悔しがる。コンクールやリーグ戦では1位あるのみ。

彼らは失敗が受け入れられない。どんな失敗も、微細な瑕疵(かし)としか思えないような失敗も、だ。

彼らは、完璧な自分しか受け入れられないのだ。

オーバーアチーバーは、ロサンゼルスの高校生~大学生にはごろごろいる。

大学受験のためという理由もあるだろう。LAの高校生は、大学進学のため12年生で受験のためのアプリケーション(願書)を出す。例えば、UCLAを筆頭とするUCシステム(註1)へのアプリケーションには、クラスの成績(GPA )のほか、彼らの課外でのアチーブメントを書き込むコラムが8つくらいあるのだが、これが、どうしたらそんなに完璧になれるの? というシロモノなのである。

(※註1)UCシステム:私立大学をのぞくカリフォルニアの公的学校システムは、2年制のコミュニティ・カレッジ、4年制の州立大学・CSU(California State University)とUC系(University of California)からなる。当初はコミュニティカレッジは職業的教育に特化、UCは研究を強化という役割分担がなされていた。生徒数が膨大となり、コミュニティカレッジ卒業が高卒資格と同等と言われる現在、学費の高騰、教員・クラスの不足等の問題が頻繁に報じられている。

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