優秀なインド人が日本を微妙に避ける事情 プロフェッショナル人材が求めているのは?

拡大
縮小
日本は、外国人労働者が欲しいのか、あるいは、プロフェッショナル人材が欲しいのか明確にすべきだ(写真:Syda Productions / PIXTA)

外資系企業に勤めていなくても、上司や同僚、後輩が外国人、というのはさほど珍しくなくなってきました。人口減が叫ばれる中、優秀な外国人に働いてもらうことは、日本企業が世界で戦ううえでも重要なことだという認識も広がりつつあるようです。

出身国も滞在期間も職種も異なる3人に、「日本で働くこと」について語ってもらうこの座談会。前回(「日本で働く外国人が苦労した言語じゃない壁」)は、日本で働くうえで大変な点などについて聞きましたが、今回は日本をより働きたい場所にするにはどういう改善が必要かについて意見を聞きました。

“外国人”はみんな同じではない

引き続き、参加していただいたのは、この3人です。

カルロス・ドンデリス氏
スペイン出身、日本在住歴7年。クラウド名刺管理サービスのSansanでシステムエンジニアとして働いている。
イブラギモブ・ショハルフベック氏
ウズベキスタン出身、日本在住歴12年。通称ショーン。ヤンマーに入社8年目。マーケティング部の市場調査や競合他社分析の仕事をしている。
マニッシュ・プラブネ氏
インド出身、日本在住歴20年。アドビシステムズで、ビジネス開発のコンサルティング責任者を務めている。

――日本で外国人が働くために、改善してほしい点はありますか?

ショハルフベック:長期休暇を制度化してほしいですね。1カ月ほど休んで、故郷のウズベキスタンに帰省したいんです。これまで連休と有給休暇を組み合わせて最長24日間の休暇を取ったことがありますが、それを制度化してもらえたらな、と。

難しいとは思うけれど、たとえば仕事を見える化したり、共通化したりして、「この人がいないとできない」というものをコントロールできるようになれば、と思うんです。僕だけでなく今後入ってくる後輩たちのためにも、年に1、2回、長期で休んで自国に帰りやすくしてほしい。

ドンデリス:確かにそうですね。僕が「改善してほしい」というか、「もう少し理解してほしい」と思うのは、当たり前のことではあるんですが、“外国人”はみんな同じではなく、それぞれ違うということですね。

次ページ外国人だというだけで…
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT