「空飛ぶタイヤ」は映画でも観客を熱くさせる 池井戸小説が初映画化、読者限定試写会実施

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6月15日全国公開の『空飛ぶタイヤ』。主演は写真の長瀬智也で、運送会社の社長、赤松徳郎を演じる。(東洋経済オンライン読者向けプレミアム試写会への応募はこちら) ©2018「空飛ぶタイヤ」製作委員会

「もし、人を死に至らしめる欠陥を知りつつそれを隠蔽していたなら、それは社会に対する重大な罪だ。それでも、大企業なら許されるのか――。問われているのは、われわれの見識と勇気である」

6月8日(金)にプレミアム独占試写会を開催します(上記バナーをクリックすると応募画面にジャンプします)

これはベストセラー作家・池井戸潤が『空飛ぶタイヤ』映画化決定に際して寄せたコメントである。池井戸作品といえば、平均視聴率42.2%を記録した「半沢直樹」を筆頭に、「下町ロケット」「花咲舞が黙ってない」「民王」など、数多くの作品がドラマ化して放送され、高い評価を受けてきた。

そんな池井戸作品であるが、意外なことに、これまで映画化された作品はなく、6月15日に全国公開される『空飛ぶタイヤ』が、池井戸作品初の映画化作品となる。「ぼくはこの物語から、『ひとを描く』という小説の根幹を学んだ」と語る池井戸にとって、第136回直木賞候補作にもなった本作は強い思い入れがある作品だった。

池井戸小説初の映画化作品

物語は、ある日突然に起きたトラックの脱輪事故から始まる。脱輪したタイヤは、歩道を歩いていた主婦を直撃し即死させるという大事故に至る。脱輪の原因として、警察からはトラックの整備不良を疑われるも、運送会社社長の赤松は、社員の適切な整備を信じた。だが、事故の影響で仕事は激減。銀行は融資を渋り、債権回収にかかろうとしていた。

そんな中、赤松は、事故の原因がトラック自体の欠陥にあるのではないかという疑念を抱き、製造元であるホープ自動車に再調査を要求。しかし彼らがそれをまともに取り合うはずもなく、門前払いをくらってしまう。遅々として進まない調査にいら立った赤松は、自らの足で調査を開始するが、そこには大企業がひた隠しにするリコール隠しがあった――。

社員に慕われる熱血漢で、決してあきらめない。そんな運送会社の社長、赤松徳郎を演じるのは長瀬智也だ。彼は赤松を演じるにあたり、「役の年齢と近いこともあり、共感できる部分がたくさんありました。社会へ勇敢に立ち向かう役をいただき、とても光栄に思います。そして、僕はいつもどおり本気でやるだけです」と語る。

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