東京で6畳以下「狭小賃貸」に住む人々の生活

「家賃6万円以下=15平米」も当たり前だった

【CASE2】狭さにさえ慣れれば、掃除や引越しがラクになります-Emiさん(20代女性)

次に訪ねたのは、京王線「笹塚」駅から徒歩8分の賃貸アパートでひとり暮らしをするEmiさん。招き入れられた玄関から見えた部屋は、やはり狭い!専有面積9.67平米はダテではありません。

「狭いですよね。人気物件らしく、内覧をせずに即決したので、最初は失敗したかなと思いました」と笑顔で話すEmiさん。「でも私は油断するとすぐに物が増えるので、今は物が置けないから増やせない環境は結果オーライ。家に居るより仕事などで外にいる時間のほうが長いので、意外と部屋が狭いこと自体を不便に感じることもないですね。家賃も安いので、特に節約しなくても毎月一定の貯金もできています」

「東京23区を制覇してみたい」

以前は板橋区の大山で、狭小ながらロフト付の部屋に暮らしていたというEmiさん。街並みや商店街の雰囲気も気に入っており、家賃は5万円強の現在よりさらに安い4万円台。にもかかわらず引越したのはなぜなのか、「渋谷に住んでいますって言ってみたくて」と冗談めかすも、理由はそれだけではありません。

「私はとにかく、いろんな経験をしたい性格なんです。高校では建築を勉強し、専門学校では特殊メイクを学びました。その後テレビ局で映像制作に携わり、現在の職場では建築デザインのスキルを磨いています。それは住む場所も同じで、そのうち居住地として東京23区を制覇してみたいなと思っています。次は足立区の綾瀬あたりを考えています」とEmiさん。表情がいきいきとしています。

気軽に住み替えができるのは賃貸の良さですね。そもそも置けるものが少ない狭小物件なら、引越しの荷物をまとめるのも楽そうです。「狭いと普段の掃除もラクで良いですよ。私は掃除し始めると窓枠とか細かいところまでキレイにしたくなるので、広かったらとても手が回りません」

一つ所に留まるより、定期的に環境を変えたい人は、コンパクトな賃貸物件で、持ち物と家賃を抑えた身軽な生活をしてみると、意外としっくりくるかもしれません。

ラックが置かれた廊下は人ひとり通るのがやっと《左》。2人向かい合うだけでも狭いのに、「以前3人の友人が泊まりに来て、4人で川の字になって寝ました」と笑うEmiさん。おそるべし《右》(写真撮影/宮崎 林太郎)
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