脳の疲れを軽く見ている人が被る人生の損害
非常事態が常態になってしまってはいけない

脳疲労を放っていると、脳に不具合が出やすくなります(写真:Sergey Nivens / PIXTA)
世界中の多くのビジネスエリートたちが今、脳の健康やパフォーマンスの維持のために自己投資をはじめている。日本でも昨年、脳パフォーマンスを維持し、認知症を予防するための脳トレーニングジム「ブレインフィットネス®」の誕生が話題に。5月にはこの脳トレーニングジムのプロデューサー髙山雅行氏と脳科学者の杉浦理砂氏の共著『ブレインフィットネスバイブル 脳が冴え続ける最強メソッド』も刊行される。その書籍の内容の一端をご紹介する、冴える脳のための読物コラムシリーズです。
大人が背負っているこの複雑な“疲れ”の原因は?
ちょっと思い出してほしいのです。子供の頃や学生時代、あなたは今ほど疲れていたでしょうか? 外でさんざん遊びまわってくたくたになったときには疲れを感じたかもしれませんが、大人になった今の疲れとはちょっと違うものだったのはないかと思います。
多くの大人は毎日のように疲れを積み重ねています。それは、子供のときの疲れとはまったく違う種類の疲れです。ストレスや不安の混じった、身体とメンタル両方にのしかかる疲れ。気持ちが憂鬱になり、やる気を奪う重苦しい疲れ。
ストレスと戦うビジネスパーソンにとって、疲れをすっきりと解消したいというのは切実な願いです。栄養ドリンクを飲んだり、マッサージに行ったりと、みな試行錯誤をしています。でもほとんどの場合、それらは一時しのぎにしかなりません。貴重な休日を使って疲労回復に専念しても、仕事を始めればまた疲れてしまう。そして、その疲れがどんどん蓄積されていくのです。
書籍『ブレインフィットネスバイブル』でも詳しく書かれていますが、私たち現代人が感じているこのような疲れの大きな原因のひとつが“脳の疲労”なのです。
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