食後のデザートが別腹に感じる本当のワケ

ほかの動物では起こらない食欲を生み出す

このとき脳ではドーパミンという物質が分泌されています。ドーパミンは快楽を求める心と固く結びついており、あとちょっとで快楽に手が届くというときに、とくに多く分泌されます。気持ちを駆り立てて、食べるための行動を促す物質です。

実際に食事をすると大きな満足が得られるため、思うように食べられないといらだちがつのり、食べずにいられません。まるで麻薬です。こうしてドーパミンへの依存がめばえ、次第に食欲に支配されてゆきます。

逆に、人間は欲しくもないのに食べることもあります。仕事の都合で今しか食べられないとか、3食食べなければ体に悪いと考えておなかに詰め込むのがこの例で、いずれも現代社会と脳が作り出した一種の思い込みによるものです。

大脳の力を借りて内臓脂肪を撃退しよう

脳によるトリックはまだあります。たくさん食べると胃が大きくなるといいますね。じつのところ、大食いの人も小食の人も胃の大きさは同じです。

空腹のときは鶏の卵くらいの大きさしかなく、そこに食べものが入ると2リットルくらいまでふくらみます。2リットルというと相当な量ですが、胃がこれ以上大きくなることはありません。胃が大きくなったという人は、満腹中枢のおさえが効かなくなって、胃に詰め込めるだけ詰め込むようになっただけと考えられます。

これらはすべて他の動物では起こらない現象です。人間は、本来の食欲調節のしくみに大脳が力いっぱい横やりを入れて、ありもしない食欲を作り出すので、大脳の力に流されてしまえば太るしかありません。

けれども、大脳は強い味方にもなってくれます。何を、どう食べるか、しっかり考えることができるのは人間だけです。そして、少し慣れれば、摂食中枢と満腹中枢が、今どんな指令を出しているか感じられるようになります。自分は本当に空腹なのか? どうしても食べないといけないのか? もう満足しているんじゃないのか?

朝食を食べないほうが体調がいいなら、無理に食べなくてもよいのです。あとでおなかがすくからと、先回りして食べる必要もありません。体にはエネルギーの備蓄があるので、1食くらい食べなくてもどうってことないのです。食べているうちに満腹を感じたら、そこでやめるのも大切です。

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