東京の高潮被害、内陸部を含む17区が浸水か

浸水被害が1週間続く区も

東京都は30日、台風による最大規模の高潮が発生した際の浸水想定を初めて発表した。

沿岸部の江戸川、江東区に加え、内陸部の板橋、北区なども含めた17区で被害が発生し、23区の3分の1に当たる212平方キロ・メートルが浸水すると見込んだ。都は想定区域図をホームページで公開し、避難に生かすよう呼びかける。

都は1934年に高知県室戸岬に上陸した過去最大規模の「室戸台風」と同程度の910ヘクト・パスカルの台風が、東京周辺を通過したケースを想定。高潮で堤防の決壊や洪水が起きた場合、海抜ゼロメートル地帯がある江戸川、江東、墨田区では広い範囲で浸水し、多くの地点で深さが5メートル~10メートル未満にまで達する。3区を含む計84平方キロ・メートルでは、50センチ以上の浸水が1週間以上にわたって続くとした。

17区で最も浸水面積の割合が大きかったのは墨田区で、区の面積の99%(13.61平方キロ・メートル)。墨田区防災課は「台風襲来時の区民への早期の情報提供など、万全な態勢作りに努める」とした。また、葛飾区は98%(34.15平方キロ・メートル)で、担当者は「ショッキングな数字だが『想定外』では通用しない。想定も参考にしつつ避難態勢を整えたい」と受け止めた。江戸川区は91%(45.46平方キロ・メートル)だった。

一方、内陸部にありながら区の面積の39%にあたる8.13平方キロ・メートルが浸水するとされた北区防災課の担当者は「これまでも荒川の洪水に備えた水防訓練を実施してきた。今回の想定をふまえて今後の対策を検討したい」と説明した。

都によると、今回想定した規模の台風が東京付近を通るのは、1000~5000年に1度の確率だが、担当者は「最悪の事態が起きる可能性はゼロではない。想定を住民避難に役立てたい」と説明している。

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