ホンダがそれでもレジェンドにこだわる理由 旗艦の役割は重要だがブランド確立は課題だ

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ホンダのフラッグシップ「レジェンド」が新型に生まれ変わった(記者撮影)

アクセルを踏みこめばダイレクトすぎるほど思いのままに加速し、ブレーキを踏めばどの速度域からもスムーズにあまり不安を感じさせずに止まってくれる。

「レジェンド」が大幅なマイナーチェンジを行った

3月18日、ホンダが千葉県木更津市の「かずさアカデミアパーク」を起点に開いた新型「レジェンド」の公道試乗会に参加した。レジェンドはホンダのフラッグシップセダン。2015年2月から展開する現行5代目が、今年2月9日に大幅なマイナーチェンジ(一部改良)を施した。

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内外装のデザインを一新するとともに、ハンドリング性能や乗り心地を向上。安全運転支援システムの「ホンダセンシング」に渋滞運転支援機能をホンダ車として初めて搭載した。

「運転する楽しさは、他のどのメーカーにも負けない」。レジェンドの開発を担当した本田技術研究所の青木仁・四輪R&DセンターLPL 主任研究員は言う。

3モーターと排気量3.5リッターのV6エンジンなどの組み合わせによって、四輪の駆動力を自在に制御する「SPORT HYBRID SH-AWD」を積むレジェンドのシステムは、最高出力382馬力とハイパワーなスポーツカー並みの動力性能を誇り、ハンドリング性能も高い。複数のモータージャーナリスト仲間に聞いても、その走行性能への評価は高い。

実際に運転してみると、確かに快適。それは加速のスムーズさやハンドリング性能だけにとどまらない。このクルマのポテンシャルをいちばんに感じるのはブレーキング精度だ。どんな速度域からもちゃんと止まれるという安心感を、本能レベルで体感することができた。

それは、オーバースピードでのコーナー進入時にも有効で、ドライバーの意思を尊重した自然な形で4輪を制御し、安全なラインに導いてくれる。一方で、アクセルを思い切って踏み込むと、強烈な加速をみせる。高速域における安心感も高く高速道路のクルージングは楽々だ。

次ページ今回のマイナーチェンジの主な変更点は…
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