マツダ「アクセラ」、HV初投入を喜べぬ事情

主力車を全面刷新し、低燃費化を加速

一つはHVのコスト高だ。マツダはトヨタからHVの技術ライセンスを受けて開発生産している。このため、モーターや変速機、バッテリーなどの部材はプリウスと同等のものを使っており、基本的には決められた部品。自社の工夫でコストダウンできる余地はあまりない。HVはガソリン車(171万5000円から)に比べ割高な価格設定をしてはいるものの、1台当たりの利益額は小さい。

デザインにもこだわり

ガソリン車、ディーゼル車は、新たな低コスト生産方式を導入して、従来モデルより大きく利幅を改善しているだけに、想定以上にHV比率が高まってしまうと、利益率が悪化しかねない。

販売店の対応も従来のエンジン車とは異なるものが求められる。電動部品の修理は通常の販売店では難しく、メーカーとしてのサポート体制や現場スタッフの教育も不可欠だ。HVが売れすぎると、その後のサポートを十分しきれなくなる可能性もある。小飼雅道社長は「アクセラのHV導入を機に、サービスレベルまでしっかり勉強する必要がある」と語る。

HVなしでは商売にならない

販売のハンドリングは難しい。とはいえ、国内市場はHVなしでは商売にならないのもまた事実だ。2013年4~9月期の車名別新車販売台数の1位はアクア、2位がプリウスでいずれもHV。中型車のほか、大型セダン、コンパクトカーともにHVが圧倒的なウエイトを占めるようになっている。少なくともしばらくはこの傾向が続くだろう。

新型アクセラの国内販売目標は月間3000台。そのうち、生産計画ベースではHVが40%、ガソリンが45%、ディーゼルが15%としている。もっとも、マツダとしては初めてHVを扱うだけに、比率がどうなるかはふたを開けてみなければ分からない、というのが実態のようだ。

マツダがトヨタから技術供与を受けるHVシステムは、基本的にはどんな排気量のエンジンにも適用は可能。マツダとしてもアクセラを皮切りに、大型、小型双方の車種へのHV展開を進めていく構えだ。

自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
  • 賃金・生涯給料ランキング
  • 赤木智弘のゲーム一刀両断
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
かんぽ まさかの10月営業再開<br>日本郵政グループの不適切判断

日本郵便本社が発した「10月からかんぽ営業を段階的に再開」との緊急指示に、現場は大混乱。乗り換え勧奨禁止などの再発防止策、7月末に実施を発表した全件調査、特定事案調査にも大きな問題を残したままだ。拙速な営業再開の裏には何が。