不動産屋が扱わない「空き家」が売れるワケ

空き家マッチングサイトの知られざる実情

掲載物件の一例。二世帯で暮らしていた母屋と離れを、引越しを機に売却希望。場所は福島県郡山市(写真:家いちば)

売れるポイントは、“売り手自身が物件を紹介すること”

売買の仕組みはこうだ。空き家や空き地の売り手が、掲示板に物件の情報を投稿する。掲載は無料だ。買いたい人がサイトを通じて連絡した後、藤木さんらのサポートを受けながら、当事者同士で交渉を始める。交渉が成立したときは、宅地建物取引業の免許をもつ「家いちば」の運営会社、エアリーフローが、重要事項説明や契約書の作成をするなど、売買の手続きを行う。成約した場合のみ、物件価格の1.5~5%の仲介手数料をもらい受けている。

千差万別の物件がそろうなか、どうやってニーズの合う売り手と買い手が出会い、交渉成立に至るのだろうか。藤木さんによれば、そのポイントは、仕組みのなかの「売り手自身が、物件の紹介記事をつくることにある」という。売り手は、キャッチコピーの売り文句や物件の説明を書き、写真を提供している。運営者は、ほとんど手を加えない。

「当サイトでは、契約前には、売り手と買い手が直接交渉をします。それに備えて、ほとんどの売り手は、その物件の再建築不可などのネガティブな条件まで包み隠さずに書くんです。また、空き家と言っても思い出が詰まっている場合も多く、丁寧に使ってほしいという思いで、これまでの歴史などもしっかり書く。このように、一般的なポータルサイトなどと比べ建物の情報が多岐にわたることから、安心して交渉できるのではないでしょうか」と藤木さん。

「家いちば」のトップページ。売却物件の情報がずらりと並ぶ。※画像にある物件は画面キャプチャー時点での掲載物件のため、詳細は確認が必要(画像:家いちばホームページ)
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