愛護団体が見た「子犬工場」の凄まじい実態

チワワや柴犬、ダックスフントがすし詰め

3匹が押し込められたケージ=2017年12月、福井県坂井市内(県内動物愛護グループ提供)

人気のペット犬であるチワワや柴犬、ダックスフントが、繁殖のためにすし詰め状態で飼育されていた。一斉にほえだすと、けたたましい鳴き声が耳をつんざく。飼育員は無数の犬から1匹ずつ無造作につかむと、狭いケージに押し込み餌をやった。「まるで地獄」。福井県坂井市郊外で2017年12月、商品を大量生産するように子犬を産ませる「パピーミル(子犬工場)」に視察に入った県内の動物愛護グループは、あまりに悲惨な光景に目を覆った。

数年前から「おびただしい数の犬の鳴き声がする」との情報が愛護グループに寄せられていた。経営者と従業員の間でトラブルが発生したと聞きつけ、愛護グループは2017年12月に2回、地元の県健康福祉センター職員とともに視察に入った。

強烈な悪臭が鼻を突く

愛護グループによると県内の動物販売業者は、廃業した平屋建て宿泊施設を改装して“工場”として使用。▽メス部屋▽オス部屋▽妊娠した犬の部屋▽子犬部屋-などに分かれていた。一番多くの犬が飼育されているとみられるメス部屋に入ると、犬たちは一斉に目を見開いてほえ始めた。「強烈な悪臭が鼻を突いた」と話す。

メス部屋には、コンクリートブロックを4段80センチほどの高さに積み上げた仕切りで囲われた約8平方メートルの「マス」が複数あった。1マスに最多で60匹ほどがひしめき合い、跳びはねながらほえ続けた。視察した愛護グループのメンバーは、その異様な光景を「まるで地獄。直視できる状況じゃなかった」と語る。床は網になっており、飼育員の女性に理由を聞くと「ホースで水をかけてふん尿を流し、一緒に犬の体にも水をかけて洗う」と説明したという。

次ページ所狭しと跳びはねる犬たち
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 会社を変える人材開発の極意
  • 中学受験のリアル
  • 若手社員のための「社会人入門」
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
小売り、外食…<br>値決めの勝者と敗者

値下げをすれば客が来る、値上げをすれば客が減るという常識が通用しない。「65円靴下」などの激安セールでも客離れに泣くしまむら。一方で、壱番屋やリンガーハットは値上げをしても客足は遠のかない。勝敗の分岐点はどこにあるのか。