「不登校になっても道はある」支援食堂の思い

「私」というのは生き方のひとつに過ぎない

手作りクッキーなどを並べ、クリスマスパーティーの準備をする若者たち。ここには不登校の子どもたちもやって来る=2017年12月、福井県越前市

計算を終えた小学生の頭を「よーできたな」となでる。途中で来た中学生には「おっ、来てくれてありがとな」。幅広い年代の人が集う福井県越前市の「みんなの食堂」では昨年から、教員OBらが宿題などを教える学習支援教室を開いている。やって来る半数は不登校や不登校気味の子どもたちだ。

小中学生のときは、私だけみんなと違うと思ってきた

「私もお役に立てないだろうか」。昨年6月からこの取り組みに参加している社会人の素子さん(20代)=仮名=は、小中高校時代の不登校経験者だ。

「集団の中にいると、理由なく頭が痛くなり、呼吸もつらくなった」と素子さん。学校の相談室通いをしていたときは、たまに廊下で同級生と目が合うだけで動悸に襲われた。「毎日暗いトンネルの中にいるようだった」

受験で合格した高校にも通えなくなり、通信制高校に入り直した。そこでは70代の男性やシングルマザー、キャバクラで働く女性など、いろんな人と机を並べた。「いつも頑張ってるね。偉いね」と声を掛けられることもあった。

「小中学生のときは、私だけみんなと違うと思ってきたが、みんなそれぞれ違うことを知った。『私』というのが生き方の一つだと教わった」。卒業後は大学に進み就職した。

学習支援教室の先生には、素子さんや教員OBのほかに不登校の高校生もいる。

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