「エモい」女の子がフィルム写真に萌えるワケ

複雑で揺らぎや粗があるからこそ求められる

一方、インスタントカメラのフィルム写真といえば、光も均一に入らなかったり、埃が写ってしまったり、画質も荒く、単純に美しい画像が取れるものではない「旧世代」のカメラだ、というのが大人の印象でしょう。

しかし、この荒さこそがむしろ若者には目新しいのです。インスタントカメラが写すフィルムの表現は、大人たちには懐かしさを込めた「エモさ」があり、若者にとっては、完璧でない懐かしい”らしい”雰囲気が「エモく」真新しいのでしょう。

単純なものには、もう興味をそそられない若者たち

これまで若い女子たちの間で流行したものには、「カワイイ」「モテる」など、単純で分かりやすい魅力がありました。

しかし、情報が多く、さらに情報を収集することも容易になった今、それらの理解しやすい魅力は素早く消費されてしまいます。そのサイクルの中で、そもそも単純で分かりやすいもの自体が既に飽きられてしまったのかもしれません。

だからこそ、今までとは違う新しい感覚を求める。それこそ「エモい」なのかもしれません。複雑で分かりづらく、揺らぎや粗があるもの。それらが持つ空白には受け手の自由が許されています。それが「エモい」の魅力です。

既に、若者だけでなく多くの消費者に「エモい」を切り口にしたコンテンツが受け入れられ初められています。今回紹介した事例のように思いも寄らないものが、今年は「エモい」によって生まれ変わっていくかもしれませんね。

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