「団地特化型コンビニ」に住民たちが喜ぶ理由

あのセブンイレブン1号店はどうなった?

「気を使わずふらっと来られますし、誰かしら知った顔がお買い物をしています。子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の人たちが利用していますね。お店のスタッフにはここに住んでいる人もいます。それに店長さんがとてもいい人で皆から人気がありますね」(横山さん)

住人の要望を受けて設けたテラス席。朝は散歩帰りの人、午前中はママ友グループ、昼はお仕事中の人がお弁当ランチ、夕方には小学生たちがゲームに熱中し、夏の夜には夕涼みなど、1日中さまざまな世代の人たちが利用しているそうです(写真撮影/金井直子)

「団地では自治会主催で7月の夏祭り、10月の団地祭りなど年に数回イベントを開催していますが、店長さんたちには、チラシの配布や模擬店の出店などにご協力いただいています。

年々イベントを運営する人が減ってきていたのでとてもありがたいですね。近隣の子どもたちもたくさん集まってにぎやかでしたよ」(横山さん)

「皆さんの暮らしの助けになるコンビニでありたい」と話す金子さん。右のお二人は1号店オープンに尽力された日本総合住生活(JS)の中村加津人さんと中原哲夫さん(写真撮影/金井直子)

高い存在価値や期待感

「グリーンタウン美住一番街」の建て替え前のように、高度経済成長期に建てられた団地には商店街が併設されているところがあり、かつてはにぎわいある場所でした。しかし現在は、大規模スーパーの出店による購買環境の変化や、商店経営者の高齢化などで徐々にその数を減らしているところが多いようです。そうした場所の再活用の一つとして、この「団地特化型コンビニ」には高い存在価値や期待感を感じます。

UR都市機構では今後、100団地ほどで団地特化型コンビニの展開を目指すとのこと。現在、セブンイレブンのほか、ローソン、ファミリーマート、ミニストップと提携しているので、団地ごとに特色の異なる店舗が誕生するかもしれません。

全国どこのお店も同じという画一的なイメージがあるコンビニですが、今後、近隣住人のニーズを把握し、利用者に寄り添った店づくりがより広まっていくのではないかと感じました。

●取材協力
・日本総合住生活株式会社
・UR都市機構(独立行政法人 都市再生機構)
UR賃貸住宅UR都市機構コンビニ団地少子高齢化

(文:金井直子)

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