センター前夜に受験生の親が伝えるべき言葉 受験生は「2つの大きな不安」に駆られている

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子どもに無意識にかけているプレッシャーが、不合格につながるかもしれません(写真:IYO / PIXTA)

あけましておめでとうございます。皆さまはどんな年明けだったでしょうか。私は久々の寝正月。連日スーパー銭湯に通うというブルジョワぶりを見せつけていました。長い長い仕事人生の中では、こうしたまとまった息抜きの時間は貴重です。

でも、中学や高校、大学受験を控えた学生はこうはいきません。

とりわけ、今週末1月13日、14日に予定されているセンター試験を控えた大学受験生は、戦々恐々として今年を迎えたことでしょう。

思い返せば18年前。私も自分の部屋のこたつにかじりついて大好きな過去問を解いてセンター試験対策をしていたことを思い出します。もちろんセンター試験ですべてが決まるわけではありませんが、しょっぱなに行われるものであり、「絶対に負けられない戦いがここにはある」という心境でみんな臨んでいます。

いつもはそんな受験生の方に勉強法を伝授している私ですが、今回は受験生を子どもに持つ親が子どもにかけるべき言葉についてお伝えしましょう。

この時期の受験生の心境は、ひとことで言えば、「期待」と「不安」がごちゃまぜになった状態です。明るい未来を夢見る隣で、つねに失敗の恐怖におびえています。失敗をしないために勉強を重ねていくのですが、不思議なことに勉強をすればするほど、失敗の恐怖が胸を覆ってくるものなのです。

親が受験生に対してできること、それは、この増大する失敗の恐怖、不安を最小化してあげること、これに尽きます。不安を最小化することで期待に胸が膨らんでいくことにもなります。

受験生の不安の中身とは?

では、不安というのは何に対する不安なのでしょうか。これは、大きく分けて「本番の試験そのもので失敗するのではないか」という不安と「本番で失敗した後にとんでもない暗い未来が待っているのではないか」という不安の2つに分かれます。

まず、本番の試験そのもので失敗するのではないか、という不安は、具体的には「周りの受験生は自分より勉強しているのではないか、頭がいいのではないか」という考えが頭をもたげ、結果的に自分の実力が発揮できない、という失敗につながります。また、「こんな勉強量でいいのか、本番で知らない問題が出たらどうするのか」という不安もあります。

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