渋谷の闇が招いた18歳少女の乳児殺人容疑

「子どもが子どもを育てる」異常の中で起きた

11月1日、被告は午前2時ごろ帰宅。女児をうつぶせ寝から仰向けに戻そうとした。

弁護人:「まず何に気づいた」

被告:「全体的に体がびしょびしょで、持ち上げたときに手がだらーんと」

弁護人:「それ以外には」

被告:「呼吸を確認しようと思い、口元に少し耳を近づけると空気が漏れるようにファーというような」

弁護人:「音がした」

被告:「音ではないが、表現が難しい」

弁護人:「それ以外には」

被告:「手がぬれていて、嗅いだことのないにおいがした」

すぐに119番通報をしなかった理由

異変に気づいたが、すぐに119番通報をしなかった。「人間は簡単には死なないから」。そう思ったほかにも、救急車を呼べない理由があった。

弁護人:「お金のことは」

被告:「私は女児の母親ではないし、病院で金を払えと言われても払えない」

当時、部屋は電気が止められていた。被告は、携帯電話の充電器を買うためコンビニに出かけた。帰宅して、同居女性に「速攻連絡して」とメッセージを送り、電話もかけたが、つながらなかった。そのうちに寝入ってしまったという。

検察官:「捜査段階では発見時の様子について黙秘した。きょうはどういう気持ちで話をしているのか」

被告:「もちろん、やっていないことを証明するのが一番です」

検察官:「捜査段階ではちゃんとしゃべらなかった」

被告:「弁護士に話さなくていいと言われた。警察や検察がやっていないことを無理やり話をさせようとする態度はいただけない」

119番通報したのは、11月1日の朝に帰宅した同居女性だった。女児は病院で死亡が確認された。女児の首には赤色の線状の傷があった。

被告と同居女性は10月中旬の女児への暴行容疑で逮捕され、少年院で矯正教育を受けることになった。翌2014年8月、被告は女児の殺人容疑で逮捕され、後に傷害致死罪で起訴された。

次ページ検察側は、被告が首を絞めて死なせたと訴えた
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