若者たちが再生「二宮団地」を知っていますか

過疎の団地が"海を臨む別宅"に

二宮駅から歩いてすぐのところに海がある。山の中腹にある団地の窓からも、海が見える(写真:蜂谷智子)

センスとスキルで、古いものを輝かせる

募集の背景から、暮らし体験ライターのうち2名はリノベーションスキルのあるチョウハシトオルさん、岸田壮史さんが選ばれた。ふたりとも神奈川を拠点に活動するフリーランスの設計・施工技術者。実際に団地の一室をセルフリノベーションし、建物の古さを逆手に取ったクリエイティブな暮らしを楽しんでいる。

「僕は大学でインテリアデザインを学んでいたころから、古いものにデザインを加えて再生することに興味がありました。古くからあるものは時代とのズレが生じてしまいがちですが、視点を変えることで新たな魅力が見えてくることがあります。団地も部屋の使い方やコミュニティ運営などをリデザインすることで、新しい暮らし方が発見できるのではないでしょうか」(チョウハシトオルさん)

「去年7月に横須賀の工務店を辞めて、今後はフリーランスとして地域に密着したスタイルで建築や内装の仕事をしていきたいと考えています。二宮団地で自分のリノベーション作品を発信し、かつそこに住まうことで、地域とのつながりが増えたらうれしいですね。二宮の記事で僕のことを知ったお客さんから発注をいただくなど、すでに仕事にもプラスになっています」(岸田壮史さん)

若者を中心にセルフリノベーションの人気が定着しているが、都会ではリノベーション可能な物件が少ないのが現状。団地の内部を思い切りリノベーションして新しい暮らし方を発信することに、チョウハシさんも岸田さんも期待感をもって取り組んでいるようだ。

セルフリノベーションでつくられたチョウハシさんの部屋は、古いものを巧みに利用した、個性的なインテリアが目をひく(写真:蜂谷智子)
セルフリノベーション最中の岸田さんの部屋。水まわりには古い建具をあしらっている。ディテールにこだわったつくりで、完成が楽しみになる(画像:岸田壮史さん)
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