2019年春グローバル・リベラルアーツの学びの殿堂が生まれる

3回生のときにはANUに留学

GLAの定員は100名。日本の学生30名、海外からの留学生60名、ANUの学生10名という枠が設定されている。立命館大学の学生がANUに留学するのは3回生のときだけだが、立命館大学大阪いばらきキャンパスには、ANUの教員が常駐してアジア太平洋学の講義を行う。留学して終わりということではなく、日豪両側で継続的にアジア太平洋学を学ぶから、二つ目の学位としてANUの学士を得ることができるのである。

立命館大学とANUは14年に共同学士課程を開設し運営する作業に入ることを含む覚書に調印している。だが、それから今日に至るまでの道のりは、決して平たんなものではなかった。当時、立命館大学国際連携室副室長を務め、現在は同グローバル教養学部設置委員会事務局長の任にある金山勉教授がこう証言する。

日豪がパートナーシップを組んで
次代のグローバル人材を
育てることには非常に大きな意義があります。
金山勉
立命館大学
グローバル教養学部設置委員会
事務局長
産業社会学部 教授

「14年の覚書に調印する2年前の12年から、立命館大学のみならず日本の大学教育のグローバル化を推進するために何としても成功させなければならないという思いで懸命に取り組んできました。共同学士課程の必要性は両校とも十分理解し共有していたのですが、教育制度や大学の仕組みなども含めて文化的な違いはありますから、そのすり合わせが必要でした。途中でコミュニケーションがうまく取れなくなった時期もありました。12年から足かけ5年、これだけのプロジェクトになるとやはりそれくらいの時間はかかるのでしょう。最終的にここまで来られたのは、お互いの信頼関係があったからだと思います」

ANUと積み上げた強い信頼関係

ANUはオーストラリア政府に対して政策的な助言をしたり、逆に政府から相談されたりするオーストラリアの顔となる大学。日豪関係も長年極めて良好であり、パートナーとしてはこれ以上望みようがない相手といえる。アジアの時代といわれながら、日本人も含めて現代アジアに対する理解と知識はまだ不十分なところがあるが、その点ANUのアジア太平洋学群は、アジアの文化、経済、政治など幅広く研究し、優れた実績をあげている。

一方で国際社会に出ていくためには幅広い素養が必要になる。それがあって初めて応用力や発展性が身に付くのであり、素養という土台がなければ専門性も築きにくい。そういう意味でもANUのアジア太平洋学と立命館大学のリベラルアーツの組み合わせはベストマッチといえるものだ。

しかし、たとえば立命館大学とANUでは、単位制度も異なる。ANUでは「ユニット」という言い方をするが、立命館大学の1単位はANUの何ユニットに相当するのか、そこをすり合わせなければ共同学士課程の運営などできるはずもない。金山教授らはこの間、そうした課題を一つひとつ協議し、解決してきた。

「パートナーを組んだということは、ANUも立命館大学を評価したということにほかなりません。GLA立ち上げの取り組みはANU側でも評価されていると聞いています。立命館大学とANUがタッグを組んで、世界のどこに行っても通用する素養を身に付けた人材を育てようというのですから、志のある学生にとってはまさに絶好のチャンスです。ぜひチャレンジしてほしいと思います」(金山教授)

学際的科目の多いカリキュラムを編成

では、GLAではどのような学びができるのだろうか。GLAカリキュラムの基礎設計者である立命館大学の崔裕眞教授の話を聞いてみよう。

「GLAで求める素養の一つが、インテレクチュアル・トレランスです。異なる領域の知識や情報も受容したうえで、自分に必要なものを的確に組み合わせていくことのできる知的能力を徹底的に鍛えます。そのため、コスモポリタン・シビライゼーション・イノベーションという三本柱を主領域として学際的な学びを実現するカリキュラムをデザインしました。たとえば世界各地の多様な制度組織の盛衰を歴史学と脳科学の両領域の視点から議論できる学びの場を提供するなど、より斬新な教育を目指します」

GLA開設に向けてすでにさまざまな国籍の教員18名を新たに採用予定である。それらの教員の研究室は、大阪いばらきキャンパスで同じフロアに集まることになっている。学生が複数の教員とディスカッションできるようにするためだ。

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