投資信託がちょっとわかりにくい4つの理由 おカネを増やしたいならこれだけは覚えよう

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株が少し下がってきたみたい。投資信託を買ってみたいが、なんかわかりにくい。少なくとも4つの理由がありそうだ(Ushico / PIXTA)

株式が上昇基調です。今はちょっと小休止のようですが、世界的に景気が堅調ということもあり、今後も上昇するという見方をする専門家が少なくないようです。上昇するかどうかはともかく、「株を買ってみたい」という投資初心者にとって、個別の銘柄に投資するよりもハードルが低そうなのが投資信託ですが、実際は必ずしもそうではありません。今回は投資信託を難しく感じさせる「4つの理由」を整理してみましょう。これを読んだ読者の皆さんが、安心しておカネを増やすことに前向きになってもらえれば幸いです。

投資信託が初心者に向いているといわれる理由

株式や債券など、複数の商品が「詰め合わせ」になっているのが投資信託です。株式や債券は個々に投資をしているため、対象がはっきりわかるのですが、投資信託は詰め合わせになっている分、実は、商品の仕組みは複雑といえます。

それでも、なぜ投資信託が初心者に向いているといわれるのでしょうか。それは投資信託なら少額で分散投資ができるからです(最近は個別銘柄でもスマートフォンを通じて1000円で投資できるサービスなどが出てきました)。

資産運用の世界には、「卵を1つのかごに盛ってはいけない」という言葉があります。持っている卵をすべて同じかごに盛って運んでいたら、そのかごを落としたら卵は「全滅」してしまいます。ところが、いくつかのかごに分けて運べば、1つのかごを落としてしまったとしても、ほかのかごに盛っていた卵は守られます。たとえば、日本の円預金だけで保有している場合、円の価値が下がると相対的に保有資産の価値が下がることになります。性格の違う資産に分散し保有することで、資産の保全につながります。

しかし、性格の違う資産を持つために、株式や債券を検討すると、購入単価の大きさというハードルに直面します。1銘柄の単元株が10万円以上かかるとすると、大金を持っていないと数十社、数百社と分散して投資することはできません。

その点、投資信託なら、購入者から集めたおカネを取りまとめて、ファンドマネジャーが運用するため、自分は1万円だけの購入であっても、複数の会社に分散投資できていることになります。

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