村田解雇が映す巨人ナインの危険な肥満体質

自己管理は問題だがコーチも黙認している

今シーズン17勝5敗、防御率1.59でセ・リーグ最多勝と最優秀防御率を獲ったエース・菅野智之も年々肉づきがよくなっているし、13勝4敗で菅野、マイコラスとともに先発3本柱の一角を担う田口麗斗も171cmで83kgになった。これはシーズン開幕前の公表体重だが、シーズン中にもっと太ったのではないか。

選手にとって肥満が危険なのは、故障の原因になり、選手寿命を縮めることになるからだ。

こんなことをいうと、「太るのは体質だからしかたがない」という反論が出るかもしれない。だが私は体質だけではすまされないと思う。

村田と阿部の肥満コンビを見て思い出すのは、私が巨人のショートだったとき三遊間を組んだ長嶋茂雄と一塁の王貞治である。

長嶋は胸毛に覆われていた胸の筋肉はキュッと締まり、案外細い脚の筋肉は柔らかかった。

一方、王は全身が名横綱・千代の富士にそっくりの引き締まった筋肉で、無駄な肉はどこにもなかった。

2人は打撃練習が終わると、夏でもウインドブレーカーを着込み、外野のフェンスぞいを走って汗を絞っていた。

もう1人忘れてならないのは、1965年に国鉄(現ヤクルト)から移籍してきた金田正一だ。

金田は宮崎キャンプの自室にコンロと魚や野菜など自前の食材を持ち込んで、毎日のように後輩投手たちと “特製鍋”を楽しんだ。栄養バランスを考えた、カネやん流健康管理である。

もちろんグラウンドでは率先して走り込み、とことん体をいじめる姿は、後輩投手のお手本になった。巨人に来たときの金田は長年の酷使で左ヒジがボロボロだったが、大きなカーブと投球術を駆使して36歳まで投げ続け、前人未到の400勝を達成した。

これだけでもわかるように、球界の先輩たちは自己管理と猛練習で球史に残る記録を達成してきたことを忘れてはならない。

肥満を黙認するコーチの怠慢

もう1つの問題は、選手の肥満を黙認してきたコーチの責任である。

監督・コーチは選手が成長し、少しでも長く球界で活躍できるよう手助けするのが仕事である。ならば、グラウンドで技術を教えるだけでなく、選手の日常生活にも目を配り、自己管理を徹底するよう指導するのも大事な仕事だ。

巨人は11月、宮崎で秋季キャンプを行う。屈辱のBクラスからV奪還をめざすための課題は多いが、チームの財産である選手の健康管理も怠ってはならない。

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