看取りまで行う、高齢者シェアハウスの実情

「施設」ではなく「家」

【画像2】入居者は食堂やフリースペースを使って飲み会やお茶会などをしている。自主的にコミュニケーションを行えるのが銀木犀の魅力(画像提供/シルバーウッド・下河原忠道さん)

銀木犀浦安に入居できるのは、65歳以上で、要介護認定を受けているかたが中心。基本的には自宅に住み続けられるのならそれがベストで、自発的に入居してほしいと考えているとのこと。

下河原さんは「人は自由にやりたいことをやるのがいちばんだと思っています。個人がそれぞれ持っている個性が生きるような選択肢が、増えればいいですね」と話してくださいました。

いろんな世代の人が集まる小さな町のような住宅づくり

【画像3】「銀木犀まつり」開催時の様子。大勢の子どもが集まって大盛況。入居者もわたあめづくりやかき氷づくりに、たのしく奮闘(画像提供/シルバーウッド・下河原忠道さん)

銀木犀は、地域に根ざすことも重視しています。玄関が解放されているので、だれでも自由に出入りが可能。取材時にも、子ども連れのお母さんたちが、会話に花を咲かせていました。放課後になると近所の子どもたちがやってきて、お年寄りと遊んだり、宿題をしたりします。そのうちに、集まってきた小学生に、ボランティアで勉強を教えたいという大学生があらわれました。地域のいろいろな人が集まり、共生するという銀木犀の目的のひとつが、こうしてかないつつあります。

先日は地域の人を集めて「銀木犀まつり」を行い、大盛況だったとのこと。スーパーボールすくいやわたあめなどのコーナーを準備し、入居者がスタッフになってお客さんを迎えました。普段もダンスなどいろいろな講座の企画があり、書道や裁縫が得意な人がいたら、その教室を開いてもらうこともあります。開放的なスペースは、そのためにも役立ちます。

【画像4】クラフトワークをする入居者。これまでに触れたことのなかった趣味に出会うことも(画像提供/シルバーウッド・下河原忠道さん)

「浦安は子どもの数が多いのですが、核家族がほとんどで、認知症のお年寄りにふれたことのある子どもは少数です。

ここに来ることで、認知症がどんなものなのかを知ってもらえたら」というのが下河原さんの願いでもあります。

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