25歳で車椅子生活になった人が考えた「家」

ある日、下半身不随になったら…

日本の住宅は建築基準法によって基礎部分に30cm以上高さが必要と定められている関係で、玄関先に大きな段差があることが多いのです。またトイレや風呂などが、他人が入れないようなつくりだと、介助してもらえませんし、もちろん車椅子も入れません。いざ身体が不自由になったときに、自分の家に出入りできない、トイレや風呂が使えない……といったことだと困ります。

玄関や水まわりに少し余裕をもたせる

丹羽さんの家の水まわり。トイレと洗面が一体化している広々としたつくり。間を引き戸で仕切っている。(写真撮影/蜂谷智子)

「バリアフリー法関連で規制されているのは、マンションだったらエントランスや廊下などの共用部分だけで、住戸の中までは言っていません。(他にも品確法の中にバリアフリー性に関する基準[高齢者等配慮対策等級]という項目はありますが、法律ではないので必ずしもそこまで対応しているとは限らない)ですから実は、バリアフリー法があるといっても室内のバリアフリーに関しては対応はさまざまです。

でも例えばトイレやお風呂を少し工夫すれば、随分いろんな状況の人が住めるようになります。そこを対応可能なつくりにしておくと、高齢者も入居できますし、一度入居した人が長く住める。現状はまだ、バリアフリーという面では問題が多い家がつくり続けられています」(菜生さん)

太一さんによれば、住人が健康なうちは完全にバリアフリーである必要はないそう。介助が必要になりそうなトイレや風呂、昇降が困難になりそうな階段の周辺にスペースの余裕をもっておいて、いざ介助が必要になったら、改装できるようにしておくする方法もあります。必要になるまでは、そのスペースは収納などに活用する。そうやって柔軟に変化できる家ならば、健康な人も障がいを持つ人も、どちらも暮らすことができます。

次ページ本当の意味でのバリアフリーとは
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