「一生、賃貸派」の貯蓄は結局いくら必要か

老後に5000万円が必要?

「60歳から90歳まで30年間に必要な住居費は、家賃10万円として3600万円です(更新料除く)。また家計調査(平成28年)によると、2人以上無職・世帯主65歳以上世帯の支出は26万7446円(税金・社会保険料含む)で、うち住居費が1万4294円なので住居費を除く生活費は25万3152円。

同じく家計調査では年金などの収入は20万5682円なので、『25万3152円−20万5682円=4万7470円』を貯蓄から毎月取り崩さなければなりません。

65歳までは再就職などで生活費をまかなうとして、『4万7470円×12カ月×25年=1424万円』が不足するので、住居費3600万円と合わせて5000万円以上の貯蓄が必要になる計算です」(鈴木さん)

60歳~90歳の間にかかるお金一例(賃貸)(図表作成:SUUMOジャーナル編集部)

賃貸暮らしは住宅ローンや固定資産税などの負担がない分、現役時代の住居費は抑えやすい。半面、老後も家賃負担が続くので、退職時には余裕のある貯蓄が必要になるのだ。

「賃貸住宅に住み続けるには、収入に余裕があるか、貯蓄する能力の高い人であることが求められます。ただ、持ち家に比べて気軽に引越しができるので、収入が減ったら家賃の安い家にダウンサイジングするなど、フレキシブルに対応できる点がメリットでしょう。また万一の場合に帰れる実家があったり、将来の相続財産をあてにできたりする人も賃貸向きと言えます」(鈴木さん)

持ち家と比べて保証は? 高齢になっても借りられる?

家の保険

賃貸と持ち家とのおカネ面での大きな違いとして、保険が挙げられる。持ち家は住宅ローンを借りるときに火災保険への加入が必須となり、地震による被害に備えて地震保険への加入も検討する必要がある。保険料は合計で年間数万円~10万円前後が一般的。これに対し賃貸は火災対策として、家財保険と借家人賠償責任保険がセットになった保険などに加入するケースが多いが、保険料はせいぜい年間1万円前後だ。地震保険に加入する必要はなく、地震で建物が壊れたら大家に修理してもらうか、転居すればいい(地震による家財のダメージに備えたい場合は要加入)。

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