ホームで焼肉!駅が「宿」だとこんなに楽しい 無人駅の駅舎はどうして宿になったのか

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ジンギスカンを始めてすぐにキハ40が来た。ホームでジンギスカンをしている姿は列車に乗車している人たちにどう映っているのだろう(筆者撮影)

先日、駅で一晩を過ごした。

と言うと、驚かれるかもしれない。酔っ払って終電を逃して寝ていたわけではない。正確に言うと、駅に泊まってきたのだ。

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さらに詳しく言うと、駅舎が宿になっている場所に泊まってきたのだ。そこは北海道・函館本線の比羅夫駅にあり、「駅の宿ひらふ」と言う。

駅の宿ひらふは前々から一度泊まってみたいと思っていた宿であった。そして駅のホームでできるというジンギスカンを体験してみたかった。しかしジンギスカンは夏季のみの提供で、基本2人からの設定。誰かと一緒に夏季にここまで来るとなると、そうなかなか機会がなかった。

希望は「列車が見える部屋」

駅舎2階山小屋風ベッドルーム。向かい側も同じ作りで計4人が泊まれる。下に荷物が散らかっているのはご愛嬌(筆者撮影)

しかし今回、そのチャンスがやってきた。ある仕事で女友達と北海道まで旅をしてほしいと言われ、それが終わった後ここに向かえば、宿のチェックイン時間に間に合うことが判明。そこで一緒に行ってくれそうな友達を、駅の宿ひらふにも誘ったのである。

同行してくれたのは「デイリーポータルZ」で人気のライター、乙幡啓子(おつはたけいこ)さん。彼女も駅の宿ひらふには興味を持っていたそうだ。ちょうどよかった。

そうと決まればまずは予約だ。部屋は駅舎2階に定員4人の洋室、3人の和室、少し離れた所に結構な人数が泊まれるログコテージが2つあるらしい。繁忙期には同性同士、相部屋になるとHPに書いてある。とりあえず直接電話してみることにした。

『今は閑散期なのでたぶん相部屋にはならないと思いますよ。希望のお部屋、聞いておきます』

もちろん希望は、列車が来た時に見える駅舎2階、線路側の洋室だ。

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