「E.T.」のような地球外生命は存在するのか

地球に似た星が発見されたらそこにいるかも

そしていま、アストロバイオロジーの研究者たちは、

「宇宙における生命の起源は?」

「地球以外の場所で生命はどのように進化することが可能か?」

「宇宙のどんなところであれば(どんなところにまで)生命は存在できるのか?」

「将来、人類は他の生命を探し出すことができるのか?」

さらには「知的生命体と巡り合うことができるのか?」といったテーマで「宇宙と生命」について真面目に研究しています。

「真面目に」とわざわざ断ったのは、SF(サイエンス・フィクション)としての宇宙人の話題と、サイエンスとしての宇宙生命の話は分けて扱った方がよいからです。

地球外生命の発見がもたらすもの

さて、地球外生命体を見つけ出すもっとも確実な方法は、太陽近傍の恒星を詳しく調べ、ハビタブルゾーンに存在する地球サイズの惑星を探し出し、その大気の温度や組成を調べることです。そのためには、次世代の大型望遠鏡や専用の宇宙望遠鏡が必要だと考えられています。

私が勤める国立天文台は、現在、「TMT(Thirty Meter Telescope:口径30メートル望遠鏡)」という大きな望遠鏡を建設しようとしています。日本、米国、カナダ、中国、インドの国際協力による一大プロジェクトです。このTMTを使って系外惑星を直接観測し、地球外の生命が存在する(した)シグナルを見つけることが我々の大きな目標のひとつです。

『地球外生命は存在する! 宇宙と生命誕生の謎』(幻冬舎)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

どこか遠くの系外惑星の大気のスペクトル(虹)をTMT望遠鏡で集めてみると、そこに酸素が見つかる、窒素や二酸化炭素や水もある。もし、そんな地球に似た惑星が発見されたら、生命が存在する可能性があるのです。そこに向かって電波や光でメッセージを送ると、20光年先の星だったら往復40年で返事が来る。50光年先の星だったら100年で返事が戻ってくるかもしれないのです。人類はまだまだ長生きしないといけません。

私個人の楽観的な予想ですが、人類が21世紀中に生命が宿る星を見つけ出す可能性は50%以上あると思います。

もしかしたら、皆さんが生きているうちに、知的生命体発見の大ニュースを聞くことができるかもしれません。なんとすごい時代に私たちは生きているのでしょうか。

知的生命体の発見が現実のものとなれば、人類の価値観は大きく転換し、目先のことのみにとらわれる生き方を問い直すことになるでしょう。大げさな言い方ではありますが、「もうひとつの地球」を発見できるかどうかは、人類の生き方を変えるきっかけとなるような気がしています。

近い将来、いまの時代は「地球外生命発見前夜」と呼ばれるようになるのかもしれません。

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