「E.T.」のような地球外生命は存在するのか

地球に似た星が発見されたらそこにいるかも

1995年以降、太陽系外の惑星(系外惑星)が次々と発見されるようになり、その数は確認されただけでも、3600個(2017年4月現在)を超えています。早い時期に発見された系外惑星の多くは、直径が地球の10倍以上もある木星のような巨大なガス惑星でした。

しかし、検出技術が進むにつれて、中には地球サイズの惑星やハビタブルゾーンに存在する惑星も見つかり始めています。「ハビタブル」とは居住可能という意味であり、恒星からの距離がちょうどよく、水が液体のまま惑星の表面に存在できる領域を、天文学者たちはハビタブルゾーンと呼んでいます。

生命には液体の水(海)が必要ですが、惑星が恒星に近すぎると表面の水は蒸発してしまい、反対に恒星から遠い位置にあると、温度が低すぎて氷になってしまうのです。太陽系の場合、その範囲は0.8~1.5天文単位程度(太陽と地球の平均距離を1天文単位とし、その距離は約1億5000万キロメートル)と言われ、地球は、太陽系のハビタブルゾーンに位置しています。

太陽系のハビタブルゾーン ※研究者によって、主張している値は若干異なる

常識的に考えるなら(その科学の「常識」というのは、過去に何度もひっくり返されてきた歴史がありますが)、地球以外の天体に知的生命体が住んでいるとしたら、豊富な液体の水(海)と酸素やオゾンなどの大気に覆われている惑星が、まずは候補に挙がるでしょう。

このようなハビタブルゾーンに位置する地球型惑星で、近い将来、大気や海の存在が確認できれば、その惑星は地球同様に生命を育んでいる可能性が高まります。

宇宙生物学(アストロバイオロジー)とは

しかしその一方で、宇宙の中で生命が宿る星の条件は、実はまだよくわかっていません。私たち地球人は、唯一地球のみを生命が宿る星として認識していますので、その条件がわからないのです。

この、よくわかっていないことを追究しようとしているのが、「アストロバイオロジー(宇宙生物学)」と呼ばれる天文学と生物学の複合研究分野です。

「astrobiology」は、もともとNASAの造語で、NASAの定義によると「宇宙における生命の起源、進化、分布、および未来を研究する学問」とのことです。本格的な研究が始まったばかりですので専門家によって定義はまちまちですが、関わる研究分野は広く「分子生物学」「微生物生態学」「生化学」「地球化学」「物理学」「地質学」「惑星科学」、そして「天文学」など、様々な分野から次々と研究者が参入しつつあるトレンディーな研究分野とも言えます。

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