ノーモア再配達!「宅配ボックス」設置の実際

場所と費用はどうなる?

「ただ、『設置場所を選ぶ』、『もう少しエントランスになじむデザイン性のものが欲しい』という声があったのも事実です。こうした声をもとに、住宅の壁に埋め込み、ポストと一体化した『コンボ-イント』、ポストと一体化してスッキリデザインの『コンボ–F』を開発しました」

『コンボ-イント』(税込、工事費別18万9000円~)は一戸建ての壁そのものに取り付けることから、主に新築一戸建て向け、『コンボ-F』(税込、工事費別11万8584円~)はリフォーム・既存住宅で使われると想定しているという。特に『コンボ-F』は既存のポストより5mmほど小さく、交換しやすいサイズ(高さ38.5cm×幅38.5cm×奥行き45.5cm)となっている。

デザイン性を重視し、郵便受けと宅配ボックスが一体化した『コンボ-F』。表の扉を開けて、前から荷物を入れる。リフォームでの導入を意識した商品。小さく見えるが、家庭に配達される荷物のうち、約8割を受け取ることができる(写真:嘉屋恭子)

将来的にはもっと安くなる? 普及への課題は?

パナソニック宣伝・広報部 マーケティング広報課の奥瀬さんによると、「将来的には、新築一戸建て市場では『コンボ-イント』のように、郵便受けと宅配ボックスが一体化した埋め込み型のものが主流になるのではないか」と予測しているという。確かに玄関に郵便受けと宅配ボックスを別々に設置するのでは、空間の活用面からいってもムダが多い。

「現在、郵便受けを単体で設置するにしても、4万~5万円ほど必要になります。それであれば、10万円超になるものの宅配ボックスと一体化したもののほうが、コスト的にも使い勝手としてもいいと考える人が増えるのではないでしょうか」(奥瀬さん)

ちなみに、パナソニックの調査では、宅配ボックスの認知度は2015年の段階でわずか19%だったという。それが、2016年~2017年にかけて報道などで認知度が急激に上がり、問い合わせも続いているという。

「当社は20年以上、宅配ボックスを製造していますが、長年課題だったのが認知度の拡大です。それがこのところのネット通販の広まりとそれに伴う再配達問題で、多くの人に知ってもらえるように。また共働き日本一の福井県での『再配達がないまちをつくろうという実証実験』で、どのくらい再配達の削減ができたのかを数字で示すことができました。昨年度の売上台数も上方修正していますが、今年度はさらに上方修正を見込んでいます」(高橋さん)

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