なぜ紛糾?森林の間伐をめぐり関係者が対立

福井森林組合と所有者の間でトラブルに

基準について組合側は「傾斜地だったり地形によって木の育成状況は異なる。あくまでも指針。伐採するかどうかは幹の太さや枝の張り具合、雪害で折れないかなど、現場で総合的に判断している」と説明。事業を検査し国や県の補助金の窓口となる県福井農林総合事務所も「指針は目安。事業に問題はなかった」との立場だ。

組合は「正当な事業」と徹底追及の構え

また、13年度に事業が行われた鷹巣地区では、一部所有者が▽間伐してはいけない樹齢81年以上の木を切り、搬出されたのではないか▽整備された作業路に面しているのに間伐が行われていない場所がある――などと訴えている。組合は「正当な事業」と反論している。

間伐事業は、12年度に導入された国の新制度に伴い、事業費の8~9割を国や県の補助金で賄うことができるようになった。安居地区では総事業費1327万円のうち補助金1272万円、鷹巣地区では1205万円のうち補助金1004万円の交付を受けている。搬出した木材の売却費で事業費の残額を賄い、余剰金は所有者に「精算金」として分配を予定している。

トラブルになっている男性らは「補助金目的で無造作に間伐したのではないのか」との疑念を持ち、「父や祖父が植林した財産を不当に伐採された可能性がある。世代交代すれば自分の山がどこかも分からなくなり、何をされても分からない」と懸念。法廷闘争に持ち込む可能性を示唆するなど、徹底追及の構えだ。

一方、福井森林組合は「間伐は本来の使命である森林の保全につながる」と事業の意義を強調。豊岡組合長は「解決に向け誠意を持って対応しているが、どうしても納得してもらえないのであれば、法廷闘争になっても仕方がない」と話している。

福井森林組合
昨年10月、福井市と吉田郡の組合が合併して発足した。経営区域は旧美山町、清水町、越廼村を除く福井市と永平寺町。組合員約3600人が所有する森林面積は約2万700ヘクタールあり、間伐対象人工林面積は約1万2千ヘクタール。近年の実施済み間伐面積は2013年度約146ヘクタール、14年度168ヘクタール、15年度186ヘクタール。

 

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