プロ野球でも「根性主義」はもう通用しない

かつて「うさぎ跳び」で鍛えた世代の懐古

果たしてそれが正解だったのかと問われれば、答えはノーでしょう。少なくとも、学校における部活動は、試合での勝ち負けもさることながら、そこに至るまでにどんな努力をしたかであったり、チームで一丸となる協調性であったり、精神的な成長を得るための場、というのが第一義なはずです。

しかし、プロの目的はあくまでも優勝あるのみ。もちろん、そこに至る過程においての個人成績も楽しみのひとつではありますが、最終目的は必ず「優勝」につながっていると思います。

昔の理論や技術が、いま通用するとは限らない

その中で、「厳しい上下関係や統制によって考える隙も与えず機械のように選手をコントロールする」指導者もいれば、それを否定するむきもあります。そしていま、勝つことにこだわらなければならないプロの世界においても、明らかに根性主義、理不尽指導の押しつけだけでは選手が動かない時代が来ています。昔成功した方法が、いま通用するとは限らない。昔の理論や技術が、いま通用するとは限らないのです。

だいたい、僕らの世代といまの選手たちでは、体格からして違います。現役当時177センチ、77キロだった僕は、あるとき「日本のプロ野球選手の平均値ドンピシャ」だったことがありました。しかし2016年現在、たとえばオリックスの一軍選手の平均身長は、180・3センチ、83・6キロです。その名の通り、12球団で一番大きな巨人軍の選手の平均は、182センチを超えています。会話をするときに、僕が斜め上を見上げなければならないほどでかいのです。この時点で、身体の使い方なども微妙に違ってくるでしょうし、「ゆとり教育」などのシステムを経験してきた選手たちとは、精神的にも違いがあって然るべきでしょう。

オリックスの2軍監督となって1年が過ぎました。まさに始まったばかりの指導者人生において、1年目の僕が課題に挙げたことのひとつは、自分の理想や理論を選手に押しつけるのではなく、いかに時代に合わせて指導者側が変化していくか、というものでした。

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