プロ野球2軍の試合、知られざる楽しみ方

食うか食われるかの勝負が始まっている

1軍に上がれば、緻密な作戦に組み込まれます。ときとしてがちがちに緊張することもあるでしょうが、しかし失敗は許されません。そんな場で、1軍慣れしていない選手は、失敗を恐れて小さくまとまりがちなのです。だからこそ2軍の場では、出せるものを思い切り出して、失敗を重ねていけばいいのだと僕は思っています。中途半端にその場を上手に切り抜ける要領の良さを磨くのではなく、力いっぱいぶつかっていって玉砕するような体当たりのプレーをしてほしいのです。

2軍の試合では随所に、「なんじゃそりゃー!?」と思うようなシーンを見るかもしれません。しかしそれが、うっかりミスや集中力のなさから来る怠慢プレーではなく、明らかに全力で振った末の三振や、全力で追った末のエラーであったなら、どうかそのプレーにも拍手や声援を送っていただければと思います。選手はその応援によって救われ、そして成長していくのです。

2017年シーズンはここに注目!

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2016年のドラフトにおいて、オリックスには14名もの新人選手が入団しました。うち、育成選手が5名です。これが何を意味するかは、もうファンのみなさんもお気づきのことと思います。「将来の戦力をじっくり育てる」という意味もありますが、僕にとっては「焦る2軍の選手たち」こそが、育成選手が増えたことによる相乗効果であり、意義であると考えています。

2軍の試合に、ベンチ入りの人数制限はありません。けれどあんなに身体の大きな人たちが全員入ってしまったら、物理的に苦しいのです。息ができないのです。つぶされてしまいます。

……それはまあ、冗談ですが、ベンチに入れる人数は制限するつもりです。なぜか? 競争をさせるため、戦えるぎりぎりでやっていくつもりなのです。ですから、ここが勝負どころ。2軍の選手は「支配下選手」で、育成は支配下ではありません。しかし、2軍の試合に出られるのはどちらも一緒ですから、僕は支配下であれ、育成であれ、使いたい選手を積極的にベンチに入れるでしょう。つまり、今後は2軍ベンチ入りすらできなくなる支配下選手が出てくるかもしれない、ということです。

とりあえず支配下だからベンチには入れる、という時代の終焉です。2軍の選手は2017年から、下剋上の恐怖にさらされるのです。2軍と1軍のレギュラークラスでは、実力差はかなり大きなものですが、2軍と育成の実力差は、そこまでの開きはありません。食うか食われるかのこのベンチ入り争い、フルーツバスケット的なイス取りゲームを、ぜひお見逃しのないようお願いします。

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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。