大工さんの手を借りる「半リノベ」の可能性

インテリアスタイリストがやってみた!

色だけではなく質感を大事にしたいと「グラスペイント」という光を透過するペイントを使用。細かいガラスの粒子が光をモヤモヤと反射させるため、表情のある壁になる。同じ白でも場所ごとに質感が違うペイントで塗装するのが石井流(写真:片山貴博)

“DIY×職人”リノベのメリット

1LDKのマンションを半分手伝いながらリノベーションし、自分で素材や設備の発注をしたことで、200万円弱のコストカットにつながったそう。ただ、石井さんはコスト以外にも得るものは大きかったといいます。

「自分の手でクオリティの高い住まいをつくるという経験値が得られるのは貴重ですし、一緒に施工をすることで住まいの構造を深く理解できます。床の下がどうなっているとか、壁はどんな素材を使っているとか、それらを知ることで、これから生活をしていくうえでの安心につながると思います」

なお、これからは施工会社に丸投げではなく、住み手が積極的に施工に携わるハーフリノベーションを選ぶ人が増えてくると予想します。

「取っ手やタイルなどDIYインテリアにまつわる、おしゃれなアイテムを見つけて販売している個人店もたくさん出てきているので、工務店さんが施主の要望に応えられないと、世の中のニーズに合わなくなり、選ばれなくなるのではないでしょうか。逆にそうした施主を受け入れて、自分の引き出しが広くなると考えるほうが絶対に今後につながっていくと思います」

すべてをセルフリノベーションで行おうとすると、行き詰まったり妥協したりと、結局はプロに頼んだほうが良かったと後悔することにもなりかねません。しかし、協同スタイルを取り入れることによって、自分にもできる作業は手伝い、プロに頼るところは頼ることで、一括してプロにお任せしてしまうと得られないような、住まいにまつわるアイデアのブラッシュアップにもつながりそうです。
 

●取材協力
インテリアスタイリスト 石井佳苗さん HP
1967年 東京生まれ。インテリアスタイリスト。イタリア家具メーカー、カッシーナ・イクスシーに入社。雑誌や広告、ウィンドウディスプレイやプロモーション、商品開発、講師等で幅広く活躍。著書に『簡単! インテリアDIYのアイデア Love Customizer』『DAILY LIFE 日々を愉しむ大人のおしゃれと暮らし』(ともにエクスナレッジ刊)、『インテリア練習帖』(宝島社)がある。
 
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