「第2の家」を持つ人たちの自由で楽しい発想

相続した土地にツリーハウスも!

まるで映画のロケ地のように広大で、辺りを見回すとみかん畑や大きな杉の木が目に飛び込んでくる。耳を澄ませば川のせせらぎや鳥の声が。聞けば、シェアラボの窓からは夏、ホタルが見えるらしい。そんなぜいたくな自然環境のなかにどっぷりと漬かれる環境をつくったのが谷口竜平さんだ。

【画像9】むなかたシェアハウス&シェアラボ、ツリーハウス発起人の谷口竜平さん(右)と空間デザイナーの乙倉慎司さん(左)(写真撮影/谷口竜平)

早くに両親を亡くした谷口さんは幼少時代から祖父母に面倒を見てもらっていた。しかしその祖父母も一昨年、昨年と立て続けに亡くなり、谷口さんには実家の平屋と倉庫、そこから歩いて15分ほどの距離にある7200坪(サッカーコート3つ分以上)の山林と田畑が遺(のこ)された。

すでに独立をして福岡の中心部で一人暮らしをしていた谷口さん。託された土地はあまりにも広大で、最初に頭によぎったのはメンテナンスの大変さだったという。売却も一時は考えたが、若いころ画家をしていた父親の絵を部屋で見ていると自然とその迷いは消え始める。

――親戚も集まるこの場所を皆が喜ぶ形で遺していくほうが両親や祖父母も喜んでくれるのではないだろうか。

7200坪のキャンバスを、壊すよりはどう描くか。この状況を活かして新しい場所をつくることに焦点を当てたことは、谷口さんにとっては当然の流れだった。

メンテナンスの負担を一人で抱えない。土地保有者ならではの精神負担が軽減されれば、田舎と都会の二拠点生活が実現できる。そう思い立ち、平屋を畑つきシェアハウスとして改装。最大5名の居住施設として居間やキッチン、個室をリノベーション。現在は農作業に興味のある東京や海外からの移住者を中心とした4名のメンバーが利用、谷口さんは管理人として定期訪問している。

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