親が子に「オトナの世界」を感じさせる意義

「他人」と意識して接するほうが健全だ

紫原:大人にしかできないことを感じさせる、って大事なことですよね。子供時代って何かと窮屈で、理不尽なことも多いので、大人になるとこれだけ広くて刺激的な世界が待ってるよ、ということをチラ見せしたいとは常々思っています。私は仕事の打ち合わせや会食に子供を同席させたりしてます。そのうち、戦力として、いい意見を出してくれるようになるといいな、なんて(笑)。

子供は「他人」だと意識して接するほうが健全

LiLy:これから先、お子さんに願うことは何ですか?

紫原:私は結婚後ずっと専業主婦をしていて、30代になる前に初めて社会に出て、お金を稼ぐことに苦労した時期がありました。だから、大前提として、自分で稼ぐ力をつけてほしいですね。あと、好奇心を持ち続けて、“死ぬまで飽きないこと”を見つけてほしいな、とも思ってます。

LiLy:同感です。しっかり稼いで自立してもらいたいですよね。これもまたアメリカ的な考え方かもしれませんが、私は子供には学生が終わったらきちんと家を出て、ひとり暮らしをしてほしい、って思ってるんです。自分の力で家賃を払って欲しい。彼らのためにもなりますし、私もひとりで暮らしたいですし(笑)。今はかわいい盛りで毎晩子供たちと一緒に眠れる夜を愛していますが、将来、子供たちのひとり暮らしの家に泊まりにいって、夜に「最近どう?」みたいなおしゃべりをするのって、絶対に楽しい!って早くも想像してるんです。

紫原:わくわくしますね!

LiLy:そもそも子供って他人なんですよね。私は「この子たちは他人だ」と考えることで、我が子だからと自分のもの扱いしたくなくて。子供も他人、と言葉にすると冷たく感じるかもしませんが、自分のものではないからこそ、ヘンに「謙遜」したりもしない。たとえば、子供たちといる時に「お子さんかわいいですね」と褒められれば、「ね、ほんとうにカワイイですよね」と答えます。親だからって自分の子供をおとして話す=謙虚、みたいな文化が大嫌いで。

あとは、自分の子供ってほんとうにカワイイから親バカになるという感覚も、ものすごくわかりますが、他人だからこそ純粋に憧れるという気持ちもあると思っていて。たとえば、私はニット帽が全然似合わないんですけど、娘はすごく似合っていて。「その帽子、すごく似合ってていいなー!」みたいな。

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紫原:他人だからこそ憧れる、っていう感覚はわかります。

LiLy:親だからこそ我が子のここが心配、という感覚ももちろんあります。でも、親だからって我が子のことをジャッジする権利はない、とも思っていて。「○○なところは気をつけたほうがいいよ。ま、自由でママは好きだけどね」という話し方をするようにしています。私、自分のことも「○○なところはあってそこは気をつけるけど、結局まぁ、私、サイコー!」みたいに自己肯定しながら生きるようにしているのですが、それに近い感覚かも(笑)。

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