親が子に「オトナの世界」を感じさせる意義

「他人」と意識して接するほうが健全だ

紫原:性じゃなくて愛の話! 素敵な教え方だなあ。

子供には「大人への憧れ」を募らせてほしい

LiLy:まさに。その話を聞いて、愛する人とのセックスって、すごく素晴らしいことなんだろうな、と恋い焦がれましたね。あと「あなたたちにはまだ早いけどね」という前置きも、大人への憧れを募らせる材料になりました。先生のその教育エッセンスを、私も子育てに用いています。あと、私の母親も、対等な目線で接してくれたと言いましたが、対等な態度でよく挑発されたんです。

紫原:たとえばどんな感じで?

LiLy:母は、同じくニューヨークに住んでいた頃に「アメリカは日本とは違ってオトナ社会だから。ベビーシッターにあなたたちを預けて私たちはパーティに行くのよ!」とよく言っていた。で、「は? ムカつく。私だってパーティにいきたいし!」って、当時10歳の私は猛烈にオトナにジェラシーを感じていたんですね。結局、母親がパーティに実際に行った記憶はないのですが……(笑)。

それを応用したりします。たとえば、私が仕事や会食に行く前、娘が寂しがって泣きながら「私はずっと赤ちゃんでいたい」と言うことがあったんです。それはそれでかわいいけど、子供時代が一番ハッピーだった、なんて人生はつまんないじゃないですか。だから、化粧しているときに、うまく挑発するんです。「大人になったらお化粧もできるし、ハイヒールも履けるし、子供が行けないパーティーにも行けるんだよ!」と。そう言うと途端に涙を拭いて、「あっそ! 子供なんてうんざり」みたいなクールな表情になって(笑)。

紫原:大人っぽい(笑)。でもすごく素敵ですね。考えてみれば私たちは、大人と子供で不平等なことがあるってあまりおおっぴらに言わないけど、子供にとってそれって、未来への希望ですよね。

LiLy:はい。そして時々は、それこそ私の新刊のタイトルじゃないですけど「ここからはオトナの世界よ」って言って連れて行きます。私は家ではボサボサでダラダラしていて子供たちにも「ダメキャラ」としてナメられているくらいユルいんですが、化粧してLiLyしている私をみせると「一目置かれる」ことにも気づいて(笑)。

あと一番は、ピーターパン症候群の真逆になって欲しいなって。子供時代は短くて、オトナとして生きる人生のほうが遥かに長い。私は、子供の頃からオトナに憧れ続けていました。早く自立したい、早く自分の力で生きたいって。それはすごく良かったと思っています。今でも、オトナに憧れているんですよ、実は。

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