親が子に「オトナの世界」を感じさせる意義

「他人」と意識して接するほうが健全だ

紫原: なるほど。お母さんは、LiLyさんがかわいくてたまらなかったんですね。結局、テクニックより何より、本当に思っていることが伝わる、ということなのかも。

LiLy(りりー)/作家。1981年生まれ、神奈川県出身、蠍座。NY、フロリダでの海外生活を経て、上智大学卒。2006年に恋愛エッセイ『おとこのつうしんぼ 〜平成の東京、20代の男と女、恋愛とセックス〜』でデビュー。女性の共感を呼び圧倒的な支持を受ける。最新刊に『ここからは、オトナのはなし』。2児の母

LiLy:私自身も、母親のことがほんとうに大好きで。母は、純粋で泣き虫で、ほんとうに毎日のように泣いていた時期もあったので、私は母親を守りたいってずっと思っていました。そういう意味では、長男っぽいというか。父親の背中は越えたい、母親は守りたい。そんな子供でした。母という存在に憧れていて、幼いときから「いつか私も赤ちゃんを生みたい」と思ってましたから。自分のことを大好きでいてくれる人(子供)、自分が母親を想うレベルで自分を愛してくれる存在を、自分で生める女性という性に生まれてよかったな、って。

紫原:そうすると、結婚願望も早くからありました?

LiLy:ありましたよ。私、10代のときに明子さんと出会ってたら、すごく羨ましがってたと思います。17歳で初体験した相手と10代のうちに結婚し、子供を産み、仕事をすれば、全部手に入るぞ、という明確なライフプランがあったんです。『29歳のクリスマス』が流行っていた時期だから、30代になる前に先手を打っておこう、と計画してて。あと、母親が初めてセックスした父親と結婚して生涯父親だけ、というロマンにものすごく憧れていたので、私もひとりだけとセックスをして即効結婚して、あとは安心して仕事に励もう、地盤を整えたら出産、と中学生の頃にはそういう年表を作成していました(笑)

紫原:すごくしっかりした計画があったんですね! でも、元夫は私とよく結婚したなぁ、と思いますよ。当時の私はイモみたいだったので(笑)。

LiLy:イモって(笑)。

紫原:17歳で付き合い始めて、18歳で入籍したんですけどね。

LiLy:授かり婚じゃなかったんですよね?

紫原:そう。好き合ったふたりが、純粋な気持ちで一緒になりたがる感じですよね。

LiLy:それ、まさに、十代の私の「夢」でした。叶わなかったけど、ほんとうにそうしたいと思っていましたよ。

「人間観察」的な部分でも育児は興味深くて面白い

LiLy:結婚して、子供が生まれて、明子さんちは上のお子さんがもうすぐ高校生なんですよね。

紫原:今、中3と小5です。高校受験がとても大変で、中学受験させとけばよかった……と、少し後悔(笑)。高校受験って、思いのほか親の出番が多いんです。都立と私立で高校は無数にあるので、学校の説明会に何校もまわったり、保護者面接に行かないと願書すら受け付けてもらえない学校もあるので、12月はピリピリしてました。

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