離婚は女にとって「傷」ではないという実感

恋と生活は水と油でなかなか両立しない

LiLy:ちなみに明子さんは、もう一度結婚したいと思いますか?

紫原:私は何度でも結婚したいですね、というより、大人の務めとして、結婚というものの価値を下げたいなと思っていて。「結婚しなきゃいけない」とか、「結婚していても幸せじゃない」とか、結婚に伴う苦痛を抱えてる人はとても多いと思います。単純に、多くの人がより幸せに生きられるために、「この前、離婚したんだ」「へー、そうなんだ」で済むような、結婚しやすく、離婚しやすい社会になればいいと考えてるんです。

恋と生活は油と水だ

LiLy(りりー)/作家。1981年生まれ、神奈川県出身、蠍座。NY、フロリダでの海外生活を経て、上智大学卒。2006年に恋愛エッセイ『おとこのつうしんぼ 〜平成の東京、20代の男と女、恋愛とセックス〜』でデビュー。女性の共感を呼び、圧倒的な支持を受ける。最新刊に『ここからは、オトナのはなし』。2児の母

LiLy: いいですね。結婚は、長過ぎる人生の中の“イベント”としてはアリですよね、“つき合う”のひとつ上に位置する男女関係程度のものになるなら、いいなと思います。昔から恋愛=結婚=永遠という夢を馬鹿真面目に描いていたタイプで、そもそも“人生をかけた契りを交わす社会的制度”みたいな結婚は信じていないので。

紫原:離婚したことで、子供たちには理想的な環境を提供できなかったけど、長い目で見ると彼らのような、親が離婚していたり、シングルマザー、シングルファーザーに育てられていたりする子供が珍しくない社会になったほうがいいな、って。そのためには、少しでも結婚をカジュアルにする方法はないか、と考えています。何をもって結婚というのかも考えなきゃだめですけど。振り返って思うのは、ひとりの男の人と強固なパートナーシップを築くのは大変だったな、ということです。

LiLy:わかる~。私、終わらない恋がほしかったんですよ。だから結婚したんですけど……。

紫原:終わらない恋、ほしい! 恋と生活はなかなか両立しないんですよね(笑)。

LiLy:まさに。恋と生活は油と水ですものね。恋と愛ですら向かうベクトルは違うし、男と女としての関係と育児の両立に関していえば、至難の業が過ぎる(笑)。

ノンビリとした愛だけがあれば良いと思えるくらい恋に疲れた時に結婚願望が強くなる、という流れってとてもリアルで。去年は不倫が世の中を騒がせていましたが、結婚生活に疲れてきた頃には、今度はまた恋が欲しくなるというのもまた、ひとつのリアルというか。そういう意味では「結婚」って、寿命はもちろん“男女としての寿命”も伸びた現代においては、制度そのものにわりと無理がある。

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