立命館大学の今
社会ニーズにマッチした人材育成と学究に未来志向で挑む
開学から110余年、「新しい時代を担う若者を育てる」という当初の目的を追求し続けてきたのが立命館大学である。古都の伝統と進取の気性を併せ持つ京都を中心にキャンパスを置き、「未来を信じ、未来に生きる」精神を持って、先進の学究と人材育成に邁進している。一方で、社会環境の変化は著しい。従来にない学問領域の探求やプロフェッショナルの輩出が、大学に期待されるところとなった。そんな社会のニーズにどう応えていくのか。立命館大学の今を探った。

映像学部に設置された、映画館同等クラスの機材を備えたシアター型教室
グローバル競争の中で飛躍的に進化する
コンテンツビジネス界に即戦力を送り出す
「コンテンツビジネスにおける競争は激化の一途で、まるで異種格闘技の様相です」と、エンターブレイン代表取締役社長の浜村弘一氏は、切り出した。

「コンテンツを売れるカタチにする腕のいい人材が、切実に求められています」
株式会社エンターブレイン代表取締役社長
浜村 弘一 氏
株式会社エンターブレイン代表取締役社長
浜村 弘一 氏
かつて、小説やマンガ、映画、音楽などに限られていたコンテンツは、ゲームはじめSNSなどのコミュニケーション・ツールにまで拡大。サービスも含めたコンテンツの提供が盛んだ。
「最大でも1日24時間という一人ひとりの時間を熾烈に取り合っているのが、コンテンツビジネスの現状です」と、浜村氏は語る。「さらに、一物一価ではない点が競争を複雑にしています」と、浜村氏は指摘する。たとえば、1枚3000円程度で売られている音楽CDと同様のアルバムが、ネットで無料聴取できるケースがある。CD販売ではなく、ライブで利益を出そうというビジネスモデルだ。ゲームも、専用機でプレーするスタイルもあれば、ネットを通じて無料で参加し、ゲームをより楽しめるアイテムの取得に課金するモデルが隆盛を極めている。