「親だからわが子を理解している」という誤解

疑問があれば率直に尋ね、言葉を尽くそう

親が勝手に動いてはならないのは、一つには、子どもの課題は基本的に子どもにしか解決できないからですが、もう一つは、親といえども、実は子どものことを本当に知っているとは限らないからです。「この子のことは、親の私が一番よく知っている」という人がいます。そういう親も、自分が子どもだった時は、親から同じことをいわれて反発を覚えたのではないでしょうか。

親子に限らず、他の人のことについては、自分に引きつけて推測することはできますが、はっきりしたことはわからないことが多いように思います。間違った判断をするくらいなら、子どもの言動について疑問に思うようなことがあれば、率直にたずねることをお勧めします。

協力するということについては、さらに次のような面もあります。子どもと関わる場面でどうしていいものかわからない、という経験をしたことがない親はいないでしょう。そんな時も、子どもがしていることで、親が困っているということ、例えば、朝起きるのが遅いというようなことについて、率直に話し、子どもに協力を求めることはできます。そうすれば、子どもの方から解決策を提示してくることもあります。

子どもについてわからないことがあっていいのです。わからないからこそ、そのことについて、子どもにたずねてもいいと親が思い、実際に必要な時には、たずねることができなければ、子どもを援助することはできません。

子どもの方も、どうしていいかわからないことがあるはずです。子どもが自力で問題を解決できるにこしたことはありませんが、子どもが自力でできないことについては親に援助を求めてもいいですし、この親なら相談に乗ってくれそうだと子どもに思ってもらえるようになりたいものです。

言葉で求められた時だけ要求に応えましょう

子どもと保育園の帰りにスーパーに立ち寄ることがよくありました。おもちゃ売り場やお菓子売り場の前で泣いて動かなくなった時、私は子どもにこういいました。

「泣かなくていいから、言葉でお願いしてくれませんか」

すると、子どもは泣きやんで、

「あのお菓子買ってくれたらとっても嬉しいんだけど」

といいました。

親は子どもの要求内容が嫌なのではなく、要求の仕方が嫌なのです。子どもがおもちゃやお菓子がほしいと言い出した時には、その瞬間に断れないとわかることがあります。

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自動車「コロナ不況」が促す<br>部品業界サバイバルの行方

コロナ危機の自動車部品メーカーへの影響は、過剰な設備と人員を抱えていた日産系でとくに深刻。比較的堅調だったトヨタ、ホンダ系も無傷ではありません。世界レベルでの技術開発競争は激化の一途で、生き残りへの再編と淘汰が始まろうとしています。