ねこ先生が提案、「猫」と暮らす理想の賃貸

「ペット可」でなく「ペット共生」がいい

大家さん方には折にふれて、「猫共生アパート」を建てたらどうかと提案していたのですが、実例もほとんどないなかで、快い返事はもらえませんでした。そこで、「もうこれは自分でやるしかない」と思いはじめたころ、たまたま築19年のアパート1棟が取り壊されるという情報を知り、自らその物件を購入・リフォームし、「猫専用共生型賃貸住宅」(商品ブランド名は”necoto”)の第1号をつくることにしたのです。勤めていた会社もやめて自分で会社を設立しました。今から3年前のことです。

トラブルを未然に防ぐルールづくりも重要

千葉県市川市の猫専用共生型賃貸住宅”necoto(ネコト)”の第1号。築19年のときに購入し、内装のみならず、外装や外構も一新した。築20年以上たつとは思えないきれいさ。12戸中9戸の方が猫を飼っている、20・30・40代の方がお住まいの1Kロフト付(画像提供/株式会社クラシヲ)

――”necoto”の特徴はどういった点ですか? 現在、何戸くらいの物件があるのですか?

猫共生アパートの企画を考えていた6年前には、世の中に参考になる情報があまりありませんでした。そこで、猫の特性について学び、自分なりにガイドラインをつくってきました。現在では以下の5つを基本仕様としています。また入居者の方には、「完全室内飼い」「不妊・去勢手術」を前提でお願いしています。

●猫専用共生型賃貸住宅“necoto”の5つの基本仕様
1.キャットウォーク:壁を補強して棚などを取り付け
2.トイレ置き場:猫専用トイレの場所をつくる
3.脱走防止対策:破れにくい網戸を採用、爪を立てても破れにくく、脱走防止として有用
4.傷防止床材:ざらつきがあってすべりにくく、かつ耐久性もある床材を採用
5.爪とぎ対応壁クロス:壁で爪とぎしても傷がつきにくいクロスを採用

 

左からキャットウォーク、脱走防止対策、爪とぎ対応壁クロス(画像提供/株式会社クラシヲ)

いずれの仕様も、比較的安価に対応できるようにしています。あまり高額だと大家さんもしり込みしてしまい、こういった物件が増えていきません。大切なのは、猫の特性をよく考え、猫が暮らしやすいかどうかという視点で材料を選ぶことだと思います。また、ルールを定め入居者のみなさんに守ってもらうことも徹底しています。

飼養ルールを文書にして定め、ルールを守ってもらうとともに、飼養する個体の登録手続きの書類、誓約書なども整備している。飼養規則には、例えば「廊下・エレベーターなどの共用部分に連れ出す際には必ず抱きかかえるかゲージ等に入れること」など、かなり具体的なルールが定められている(画像提供/株式会社クラシヲ)
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